道産子が選ぶ北海道のおすすめ近代建築8選！【レトロ好き必見】

北海道には意外にも昔に建てられた近代建築がたくさん残っています。有名な建築家が設計したものだったり、西洋の資材を使っていたりと、非常におしゃれなものばかりです。

北海道は広いので、すべての近代建築を見て回るのはとても大変です。そこでこの記事では、道産子の筆者がおすすめの近代建築を厳選して8つご紹介します。

観光やレトロチックなものが好きな人は、きっと北海道に行きたくなってしまうでしょう。ぜひ最後までお読みくださいね。

（アイキャッチ画像出典：https://www.photo-ac.com/main/detail/3030756?title=%E6%97%A7%E5%87%BD%E9%A4%A8%E5%8C%BA%E5%85%AC%E4%BC%9A%E5%A0%82）

北海道の近代建築ついて

この記事でご紹介する近代建築は、おおよそ明治後期から大正にかけて建てられたものです。

実際北海道にはたくさんの近代建築が残っており、中でも札幌・小樽、函館は近代建築の宝庫といえるでしょう。

これらの建物は、北海道の発展を長年支えてきました。今ではほとんどの建築物が第一線を退き、新しく記念館などに生まれ変わっています。

今回ご紹介する近代建築は次の通りです。小樽、夕張は札幌から1時間と近いですが、函館は札幌から車で4時間弱、網走は車で6時間かかるので、その点だけは押さえておいてくださいね。

それでは札幌市から順番に、筆者おすすめの近代建築をご紹介いたします。

北海道の近代建築①　北海道庁旧本庁舎【札幌市】

1つ目にご紹介するのが「北海道庁旧本庁舎」です。1888年（明治21年）に建てられました。札幌市民からは赤レンガという名前で親しまれています。

現在使われている新庁舎ができるまで、約80年間道政を担ってきた歴史のある建物です。現在は北海道立文書館として利用されていて、建物内は展示室となっています。

また、北海道庁旧本庁舎のような明治期に建てられた赤レンガの建築は、全国的にも非常に貴重なんだとか。様式としては、アメリカを参考にしているそうです。とてもおしゃれですね。

内装にも重厚感があり、特に旧北海道長官・知事室であった記念室の繊細かつ、きらびやかなデザインは誰もが見とれてしまうでしょう。

北海道庁旧本庁舎の公式サイトはこちら

北海道の近代建築②　札幌市資料館（旧札幌控訴院）【札幌市】

2番目にご紹介するのが「札幌市資料館（旧札幌控訴院）」です。大正15年（1926年）に札幌控訴院（裁判所の前身）として建てられました。

らせん階段や天井などの装飾が非常に凝っていることから、全国でも珍しい控訴院だと言われています。そして昭和48年（1973年）の裁判所移転に伴い、札幌市資料館に生まれ変わりました。

2階は展望室として開放されており、四季折々の大通り公園を楽しめる隠れスポットです。また、1番の見どころの「刑事法廷展示室」は、控訴院時代の雰囲気が感じられる法廷を復元しています。

「刑事法廷展示室」は模擬裁判などに活用され、司法教育の場としての役割を担っています。

札幌市資料館の公式サイトはこちら

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北海道の近代建築③　日本銀行旧小樽支店金融資料館【小樽市】

3つ目にご紹介するのが「日本銀行旧小樽支店金融資料館」です。1912年（明治45年）に完成しました。レンガ造りの2階建てですが、レンガにモルタルを塗ることによって石造り風に仕上がっています。

建築費はなんと当時のお金で36万8,000円。今でいうと10億は超えています。日銀では本店（東京）、大阪支店に次ぐ3番目の額だったそうです。

当時は国から特別輸出港に指定されるなど、非常に栄えていた小樽市。大正時代には色内大通り周辺に19店舗も銀行が並んでおり、その周辺は「北のウォール街」と呼ばれていました。

この資料館では、そんな当時の雰囲気を楽しむことができますよ。柱のない吹き抜けの営業場、岐阜県産の大理石を使った営業場カウンターなど、近代建築好きならきっと楽しむことができると思います。

日本銀行旧小樽支店金融資料館の公式サイトはこちら

北海道の近代建築④旧日本郵船株式会社小樽支店【小樽市】

4つ目に紹介するのが、「旧日本郵船株式会社小樽支店」です。明治39年（1906年）に完成したヨーロッパ様式の建物です。

明治後半に活躍した一流建築家たちは、当時の最先端技術で札幌や小樽、函館にたくさんの建造物を造り上げました。旧日本郵船株式会社小樽支店はそんな時代の象徴的存在でもあります。

内装はとても豪勢で、色鮮やかな天井と、シャンデリア、そして力強いデザインの椅子と机が、小樽で海運業が非常に栄えていたということを物語っています。

また2階の会議室は、明治３９年（1906年）に日本とロシアが、樺太の北緯５０度に国境線を設定するための会議（樺太国境画定会議）が行ったとされる歴史的遺構です。

旧日本郵船株式会社小樽支店の詳細はこちらから

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北海道の近代建築⑤　旧函館区公会堂【函館市】

5つ目にご紹介するのが、「旧函館区公会堂」です。明治43年（1910年）に建てられた洋風建築で、ブルーとイエローの外壁が非常に特徴的な建物です。

大火で焼失した公開堂を、相馬哲平氏や住民がお金を出し合って再建しました。外観もインパクトがありますが、細部を見てみると屋根の窓や柱のデザインなど、どこをとってもハイカラな作りです。

中でも皇族が利用したこともある貴賓室（きひんしつ）には、外国製の壁紙にシャンデリアや、格調高いソファなどがあり、あまりにも豪華な内装に目を奪われてしまうでしょう。

デザインや保存状態が非常に良質なため、昭和49年（1974年）には国の重要文化財に指定されています。また、館内には洋雑貨を扱うショップもあり、函館観光のお土産を買うのにもおすすめです。

旧函館区公会堂の詳細はこちらから

北海道の近代建築⑥　函館市旧イギリス領事館【函館市】

6つ目にご紹介するのが、「函館市旧イギリス領事館」です。1859年（安政6年）の函館港開港と同時にアメリカ、ロシアに次いで3番目に開設された領事館です。

何度か火災を経験しているため、現在の建物は1913年（大正2年）に建てられたものです。1934年（昭和9年）に閉鎖されるまで領事館として使用されました。

イギリス領事館の見どころは、18種45株のバラに囲まれた洋式の庭園です。ヴィクトリア調の「あずまや」と噴水が英国らしさを醸し出していて、観光客からも非常に人気があります。

また館内の開港ミュージアムでペリー来航から開講までの歴史をパネルで学べるほか、1階のティールームでは本場イギリスの紅茶や焼き菓子を味わうことができます。

函館市旧イギリス領事官の公式サイトはこちら

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北海道の近代建築⑦　夕張鹿鳴館【夕張市】

7つ目にご紹介するのが、「夕張鹿鳴館（ろくめいかん）」です。北海道炭礦汽船（ほっかいどうたんこうきせん）が、役員の交流や、お客さんの接待のために大正2年（1913年）に建築しました。

当時の建築技術を駆使した本格的な和風建築で、平成23年（2011年）には国の登録有形文化財に登録されています。館内はとても豪勢な造りで、北海道の炭鉱業の栄華を見ているようです。

また、昭和29年（1954年）には昭和天皇皇后陛下、昭和33年（1958年）には現在の上皇上皇后両陛下がご宿泊されたことでも有名な場所でもあります。

しかし現在は中国系資本が当館を所持しており、2018年の11月を最後に一般公開はしていません。また、修繕の手も入っていないのでこのまま休館が続けば、建物はどんどん傷んでしまうでしょう。

夕張鹿鳴館の詳細はこちらから

北海道の近代建築⑧　博物館網走監獄【網走市】

最後にご紹介するのが、「博物館網走監獄」です。この博物館は旧網走刑務所の建物を保存・公開しています。展示にはリアルな蝋人形を用いており、当時の囚人の生活がリアルに再現されています。

1912年（明治45年）から昭和中期まで使用されていた教誨堂（きょうかいどう）や受刑者を収容する舎房は、元々今の博物館の場所にあったものではなく、実際は博物館より少し離れている場所にありました。

そして新しい刑務所を建てる時に、これらの旧監獄を保存して後世に残そうという運動が起きて、今の場所に監獄の一部が移送されてきたというわけなのです。

網走監獄は、当時の網走では他に例を見ないほど近代的な建物でした。蒸気による発電設備も備えられたことにより、網走で最初に電気の灯が灯ったのも網走監獄だったのです。

網走監獄の基本情報はこちら

おわりに

今回は、北海道に残るおすすめの近代建築を8つご紹介していきました。この記事でご紹介した近代建築は次の通りです。

小樽市、夕張市は札幌から車で1時間程度のところにあるので、2泊3日でなんとか周れるでしょう。しかし函館は札幌から4時間、網走に至っては6時間程度かかるので、一気に周ろうとすると大変です。

もし一気に周るのなら、4日以上旅行の予定を組むか、何回かに分けて旅行しに来た方が得策だと思います。（今回は函館、次回は網走や宗谷といったように）

札幌以外で観光するとなると、少し難易度が高くなってしまう北海道ですが、その分他の県にはない雄大な自然と美味しいグルメ、そしてレトロな街並みを楽しむことができますよ。

ぜひ素敵な近代建築を見に、北海道まで遊びにきてくださいね。最後までお読みいただきありがとうございました。

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