あなたは、「日本三景」という言葉を聞いたことがありますか?聞いたことがあるよ!という方、3カ所すべて答えられますか?どこにあるかわかりますか?
今回は、聞かれると答えられない「日本三景」の基本情報からインスタ映えするスポットまで紹介します!
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1860771?title=%E5%AE%AE%E5%B3%B6)
そもそも日本三景って何?
日本三景ってよく旅番組で聞くけど、この言葉っていつできたの?
私は最初「日本三大夜景」や「日本三大庭園」などと一緒で、観光目的で作られた最近の言葉と思っていました。
実はこの言葉、かなり歴史があるんです。「日本三景観光連絡協議会」のサイトによると、江戸時代の学者が本に記した、絶景スポット3選から出来た言葉なんですね。
江戸時代のはじめ、全国を行脚した儒学者、林春斎が「日本国事跡考」において、卓越した三つの景観とした、日本三景。
松島、天橋立、宮島は海の青と松の緑が対象の妙をなし、その美しさは人々の心の琴線に触れます。 海に囲まれた国、日本を象徴するこれらの絶景は、まさに天が我々に与えてくれた自然の恩恵。 古き時代から数々の歴史の表舞台に登場すると共に、和歌や文学にも登場してきた日本三景。
それは誰もが一度は訪れて見たいあこがれの地であり、いつの世も変わることなく人々を魅了する、 日本人の旅の心の原点です。(引用:http://nihonsankei.jp/index.html)
林春斎(はやししゅんさい)ですが、別名林鵞峰(はやしがほう)とも言います。儒学者の林羅山(はやしらざん)の息子です。
日本三景はどこにあるの?
宮島、天橋立、松島。この3カ所は日本三景の地名ですが、どこの都道府県にあるかわかりますか?(私はそういえばどこだっけ?と答えられませんでした)
- 宮島:広島県
- 天橋立:京都府
- 松島:宮城県
写真では見たことあっても、場所を聞かれるとあれ?てなってしまいますね…。これから1カ所ずつどこにあるか基本情報もふくめて紹介していきますね!
日本三景ってどこにあるの?①宮島
日本三景の1カ所目は宮島です!宮島という地名を聞いたことがなくても、厳島神社(いつくしまじんじゃ)がある場所と言えば、ピン!と来る方も多いでしょう。鳥居が海に浮かんでいる場所ですね!
厳島神社を含め、宮島の一部がユネスコの世界文化遺産に登録されています。神社が有名ですが、伝統工芸品の作成体験や水族館、自然公園など観光施設が充実しています!
また、毎年8月は花火大会も開催されているので、夏の思い出に行ってみてはいかがでしょうか?
宮島の撮影スポットはどこ?
宮島の定番の撮影スポットは、厳島神社の鳥居ですね!宮島は自然も豊かな場所で、野生の鹿を間近で見ることが出来ます。
撮影スポット①:厳島神社(いつくしまじんじゃ)
定番スポットは厳島神社です!神社は593年に創建され、台風などの自然災害からの修復・改築を繰り返し現在まで残っています。
平清盛の援助で、現在の建物の原型が出来上がりました。毛利元就、豊臣秀吉などの武将が戦勝祈願したことでも有名です。
神社には、国宝級の貴重な資料や刀剣などが展示されている宝物館が併設されているので、一緒に見学するのがおすすめです!
【住 所】 | 広島県廿日市市宮島町1-1 |
【営業時間】 | ①6:30~17:30(1/6~2/28、10/15~11/30) |
②6:30~18:00(3/1~10/14) | |
③6:30~17:00(12/1~12/31) | |
※1/1~1/5は状況判断 | |
【入場料】 | 【昇殿初穂料】大人300円 高校生200円 小中学生100円 |
【宝物館拝観料】大人300円 高校生200円 小中学生100円 | |
【昇殿・宝物館セット】大人500円 高校生300円 小中学生150円 | |
【千畳閣昇殿料】大人100円 高校生100円 小中学生50円 | |
※昇殿・宝物館セットはバラバラで購入するより50円お得です | |
【アクセス】 | 宮島口フェリー乗り場よりフェリー乗船(10分)→宮島桟橋下船→徒歩10分 |
撮影スポット②:紅葉谷公園(もみじだにこうえん)
撮影スポット2カ所目は紅葉谷公園です。人工の公園ですが、宮島の自然にあるものを使い、コンクリートなどは見えないように工夫がされているんです。
公園の名前は、江戸時代にモミジの木を植えたことに由来しているそうです。動物がいる風景を見ると不思議に見えてきますよね。
【住 所】 | 広島県廿日市市宮島町紅葉谷 |
【営業時間】 | 無し |
【入場料】 | 無料 |
【アクセス】 | 宮島桟橋/厳島神社/宮島水族館より宮島ロープウェイバス乗車→紅葉谷公園入口下車 |
宮島は、歴史ある街並みを保存しているため一部交通規制がある区域があります。(例:駐車禁止区域や車両の時速制限)現地の注意に従って観光を楽しみましょう!
日本三景ってどこにあるの?②天橋立
日本三景の2カ所目は天橋立(あまのはしだて)です。旅番組では、股からのぞく景色が絶景として定番ですね。
京都府の北側(日本海側)にあり、長い期間をかけて自然に出来た橋です。砂浜には1000本もの松が生えています!地図で見ても橋に見えるからすごいですよね。日本の○○選にも数多く選ばれる名所ですね。
ちなみにこの橋を徒歩で渡ろうとすると、片道50分かかるそうです…。風景を間近で楽しみたい人は挑戦してはいかがでしょうか?
天橋立の撮影スポットはどこ?
天橋立は、股のぞき台がある傘松公園が定番の撮影スポットです。定番はイヤだ!別の所から見たい!という人には、天橋立雪舟観展望休憩所をおすすめします。
また、夜には橋がライトアップされるので、昼間の絶景とはまた違った写真が撮れますよ!
撮影スポット①:傘松公園(かさまつこうえん)
天橋立の定番の撮影スポットは、傘松公園ですね。天橋立を北側から一望できます。ここに「股のぞき台」がありますので、高所恐怖症でない方は挑戦してみましょう…(私は無理です)
展望台までケーブルカーが通っているので、アクセスも楽チンですね。4月になれば桜が満開になるので、山の景色も楽しむことが出来ますよ!
傘松公園から見る天橋立の風景は、龍が昇るように見えることから【昇龍観】とも呼ばれています。
【住 所】 | 京都府宮津市大垣75 |
【営業時間】 | 《ケーブルカー・リフト》※レストラン、喫茶店はケーブルカー・リフトの営業時間内で営業 |
①8:00~16:30(12月~2月)②8:00~17:00(3月、11月) | |
➂8:00~17:30(4月~7月、9月~10月)④8:00~18:00(12月~2月) | |
(日程により営業時間が変わるので、事前に公式サイトで確認しておきましょう) | |
【アクセス】 | 京都丹後鉄道天橋立駅から天橋立観光船で20分(一の宮桟橋で下船)→一の宮桟橋からケーブルカーで10分 |
撮影スポット②:天橋立雪舟観展望休憩所
「天橋立雪舟観天望休憩所」は室町時代の画家「雪舟」が描いた絵からの眺めが似ていることが名前の由来だそうです。島と島をつなぐ橋が横に見えるので、違った景色を楽しむことが出来ます。
傘松公園とは違い、観光船など交通手段が無いため、タクシーを利用するのがおすすめです!また、展望台までケーブルカーが無く、階段を上りますので、体力に自信がある方は頑張って絶景を見に行ってください。
【住 所】 | 京都府宮津市字獅子崎 |
【営業時間】 | 無し |
【入場料】 | 無料 |
【アクセス】 | 宮津天橋立ICから車で10分(獅子崎稲荷神社に向かいましょう!) |
日本三景ってどこにあるの?③松島
日本三景の3カ所目は宮城県の松島です。武将の伊達政宗に縁のある建物や、260の島からなる絶景が有名です。特に松島湾に浮かぶ島々を一望できる名所は【四大観】とも呼ばれています。
また、俳句で有名な松尾芭蕉が、松島の美しさに驚き絶句したというエピソードもあるほど、自然の景色が素晴らしいです。
伊達政宗の博物館や、新鮮な海産物を購入出来るお店がありますので、自然を楽しみながら、おいしいものも食べられてお得ですね!
松島の撮影スポットはどこ?
松島の魅力は、1年通じて変化に富んでいる所です。いつ見ても表情が違うのです。そんな自然豊かな松島の撮影スポットを紹介します。
撮影スポット①:円通院
伊達政宗と縁があるお寺です。境内の庭が秋になると紅葉一色に染まり、ライトアップされます。ライトアップされた庭を見たら行きたくなりますよね!
また、円通院の境内と周辺に食事が出来る場所もあります!観光で一息つきたい時には利用してはいかがでしょうか?(海鮮料理と懐石料理屋があります)
お寺には珍しく西洋の洋式を取り入れたバラの庭園があり、仏教とキリスト教が混ざった不思議な場所でもあります。
【住 所】 | 宮城県松島町松島字町内67 |
【営業時間】 | ①8:30~17:00(4月~10月下旬) |
②8:30~16:30(10月下旬~11月) | |
➂8:30~16:00(12月~3月) | |
【入場料】 | 大人300円 高校生150円 小中学生100円 |
【アクセス】 | ・仙石線JR松島海岸駅より徒歩5分 |
・東北本線JR松島駅より徒歩20分 |
撮影スポット②:県立自然公園福浦島
松島湾に浮かぶ小さな島で、約250mの朱塗りの橋を渡っていくことが出来ます。島には軽食屋や展望台など施設が充実しています。貝塚や弁財天などの史跡もあるので、散策だけでも十分楽しめますね!
【住 所】 | 宮城県宮城郡松島町松島仙随39−1 |
【営業時間】 | ①8:00~17:00 |
②8:00~16:30(11月~2月) | |
【入場料】 | 大人200円 子ども100円 |
【アクセス】 | JR仙石線松島海岸駅より徒歩10分 |
おまけ:日本三景の記念日があります
最近は、記念日ブームで色んな日が登録されていますね。(日本記念日協会のホームページを調べたら、もはや意味がわからない記念日もありました。)
【日本三景の日】も記念日の登録がされています。7月21日が日本三景の日ですが、「日本国事跡考」(日本三景が登場した本)の著者である林春斎の誕生日が1628年7月21日で、この日が選ばれたそうです。
宮島、天橋立、松島に関係する記念日があるか調べた所、残念ながらそれぞれの名所の記念日はありませんでした。しかし、宮島の観光名所や名物の記念日が見つかりました。
- 8月1日→宮島水族館の日(宮島):宮島水族館がオープンした日を記念日として登録。
- 10月8日→桐葉菓(とうようか)の日(宮島):もみじ饅頭を販売しているやまだ屋が制定。桐葉菓はお菓子の名前。
(参考:https://www.kinenbi.gr.jp/)
まとめ
今回は、日本三景の基本情報と撮影スポットを取り上げました!教科書やTVで見たことがある有名な場所でも、聞かれるとどこにあるかわからないですよね。
個人的に驚いたのは、宮島=厳島神社というイメージがあったのですが、野生の鹿がいることです。今度宮島に行った時に鹿と鳥居を一緒に撮影したいです!
※余談ですが、日本三景の覚え方が調べていたらあったので参考までに紹介します。(【い】だけ無理矢理な感じがしますが…)
- 【あ】…天橋立
- 【ま】…松島
- 【い】…厳島神社=宮島