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辰野金吾が建築した有名な作品9選。時代を超えた美しさを味わおう!

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明治から大正という、日本が近代化していく時代を生きた辰野金吾。彼の手がけた建築物は、日本近代建築の代表作としてその名をとどろかせています。

「辰野式」と呼ばれる、赤レンガと白いラインで造られた外観は、見る人を魅了し続けています。建物が完成してから100年以上経つ今でも、その姿は色あせていません。

また、辰野金吾は旅館の建築も手がけ、数々の有名人が利用するほどの人気っぷりとなっています。そんな彼が手かげた作品の数々を知りたくありませんか?

そこでこの記事では、辰野金吾の代表的な建築物を9つ厳選したうえで紹介します。彼の手がけた作品の魅力が全て分かる内容なので、ぜひ最後までご覧くださいね。

アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%A7%85-%E4%B8%B8%E3%81%AE%E5%86%85-%E9%A7%85%E5%89%8D-%E5%A4%9C%E6%99%AF-4975515/

日本を代表する建築作品を世に送り出した巨匠、辰野金吾

明治から大正にかけて、数々の建築作品を世に送り出した辰野金吾(1854年10月13日~1919年3月25日)。

辰野金吾は、工部大学校(現:東京大学工学部)で国が招いたイギリスの建築家、ジョサイア・コンドルから建築学を学びました。その後ヨーロッパへ留学し、深く建築学を学びます。

帰国後には、「辰野式」と呼ばれる赤レンガに花崗岩(かこうがん)で白いラインを描き、屋根に塔や小屋を設置した独自のデザインを広めました。そのレンガ造りの重厚なデザインは、見る者を圧倒します。

他にも木造が中心の和風建築や、19世紀末から20世紀初めまでにフランスで流行した、アールヌーボーと呼ばれる建築も手がけています。彼が手がけた建築作品は、今もなお人気です。

やすたび編集部
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次の章から、辰野金吾が手がけた建築作品の数々をジャンル別に紹介しますね。まず最初に、2つの駅舎について解説します。

辰野金吾が建築した日本を代表する駅、東京駅

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1914年、辰野金吾は、日本を代表する駅としても名高い「東京駅」を建築しました。辰野金吾が手がけた駅を紹介するうえでは欠かせない建築物です。

3階建て・全長335mにもなる駅舎は、赤レンガと鉄筋で構成され、その洗練されたデザインは見る者を圧倒します。

ちなみに、1925年に発生した関東大震災では破損を免れたという逸話があります。ただし、1945年の東京大空襲の時には駅舎が大きく焼けてしまいました。

当時の姿に復元されたのは、67年経った2012年10月になってからです。その重厚なデザインは、今でも愛され続けています。

「東京駅」では日没から21時まで、ライトアップが行われています。昼間には見られない、ロマンあふれるその姿を堪能してはいかがでしょうか?

https://pixabay.com/ja/photos/%E6%9D%B1%E4%BA%AC-%E6%97%A5%E6%9C%AC-%E5%B8%82-%E9%83%BD%E5%B8%82-%E6%B3%8A-378393/

基本情報
  • 【住所】東京都千代田区丸の内1丁目
  • 【公式サイト】東京駅

辰野金吾が初めて建築した駅舎。それが、浜寺公園駅旧駅舎

1907年、辰野金吾は「東京駅」を手がける前に大阪府堺市に駅を建築しました。辰野金吾が初めて建築した駅舎、それが「浜寺公園駅旧駅舎」です。

駅舎は1907年に建て替えられた時から現存するため、私鉄最古の駅舎として知られています。「浜寺公園駅旧駅舎」は木造平屋建ての洋風駅舎のデザインで、洋風の柱と、赤と白の色合いが美しいですよ。

明治時代から時を超えた今でも駅舎として現存しているその姿は、ロマンがあふれていますよね。ちなみに、役目を終えた後の旧駅舎は、カフェやギャラリースペースとして活用されています。

基本情報
  • 【住所】大阪府堺市西区浜寺公園町2丁

やすたび編集部
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辰野金吾は、各都道府県に銀行も建築しました。次の項目から、銀行を2つ紹介しますね。

辰野金吾がヨーロッパで学んだ建築学を活かした日本銀行本店

https://www.photo-ac.com/main/detail/391063?title=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%8A%80%E8%A1%8C%E6%9C%AC%E5%BA%97&searchId=93191573

1896年、辰野金吾がヨーロッパ留学を終えた後、早々に設計を手がけた建築物が「日本銀行本店」です。辰野金吾が手がけた銀行の中でも、最も有名です。

辰野金吾は「ベルギー国立銀行」を参考に、留学で学んだ建築学を活かして「日本銀行本店」を建築しました。

イタリアを中心に広くヨーロッパで普及したルネサンス様式を取り入れ、日本近代建築を代表する作品を生み出しました。白い石造り赤色のレンガで構成されたデザインが特徴的です。

ちなみに予約見学では、本館の中庭や実際に使われていた地下金庫、ドーム屋根の内側を見られますよ。ぜひ、参加してみてくださいね。

基本情報
  • 【住所】東京都中央区日本橋本石町2丁目1−1
  • 【電話番号】03-3279-1111
  • 【入場料金】無料
  • 【公式サイト】日本銀行

辰野金吾が手がけたもう1つの銀行、日本銀行旧小樽支店

1912年、辰野金吾は「日本銀行本店」以外にも銀行を建築しました。それが、北海道小樽市にある「日本銀行旧小樽支店」です。

1900年前後、小樽市は商業地域として栄え始め、「北のウォール街」とも呼ばれるほど発展しました。そんな中、小樽市に日本銀行が参入し建築されたのが「日本銀行小樽支店」です。

外観は白い石造りとなっていて、屋根には小樽港を望めるドーム状の小屋が設置されています。真っ白で洗練されたデザインは、まるで当時の繁栄を象徴するかのようですね。

現在は、実際に使われていた金庫の見学や紙幣の歴史を学べる金融資料館として公開されていますよ。

基本情報
  • 【住所】北海道小樽市色内1丁目11-16
  • 【電話番号】0134-21-1111
  • 【営業時間】9:30~17:00(季節によって異なる)
  • 【定休日】水曜日(祝日の場合は開館)、年末年始(12月29日~1月5日)
  • 【入場料金】無料
  • 【公式サイト】日本銀行旧小樽支店金融資料館

やすたび編集部
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辰野金吾は、大阪のシンボルとして親しまれている公共施設を建築しました。次の章で詳しく解説しますね。

辰野金吾が手がけた、大阪文化の発信地とも言える大阪中央公会堂

https://www.photo-ac.com/main/detail/64704?title=%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%BA%9C%E4%B8%AD%E4%B9%8B%E5%B3%B6%E5%91%A8%E8%BE%BA%E3%81%AE%E6%99%AF%E8%89%B238&searchId=95145662

1918年、辰野金吾は駅や銀行以外にも公共施設の建築も手がけています。数ある公共施設の中でも、代表作として知られているのが「大阪中央公会堂」です。

公会堂の設計は辰野金吾が審査員として参加し、設計を公募して競わせるという特殊な方法を採用。最終的に、建築家である岡田信一郎の設計案に決まり、辰野金吾と共に建築に乗り出しました。

外観の赤レンガと白いラインや、公会堂内部にある西洋風の柱は立派な造りとなっています。現在も大阪城天守閣と並ぶ大阪市のシンボルとして、その姿は色あせていません。

過去に「大阪中央公会堂」では、アインシュタインやヘレンケラーなどの偉人たちの公演が行われていました。

基本情報
  • 【住所】大阪府大阪市北区中之島1丁目1-27
  • 【電話番号】06-6208-2002
  • 【営業時間】9:30~21:30(季節によって異なる)
  • 【定休日】毎月第4火曜日(祝日の場合は直近の平日)、年末年始(12月29日~1月4日)
  • 【入場料金】無料
  • 【公式サイト】大阪市中央公会堂

やすたび編集部
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その他にも、辰野金吾は旅館や温泉施設の建築も手がけました。次の章から詳しく紹介しますね。

辰野金吾が手がけた幻の和風建築、南天苑

辰野金吾と言えば、赤レンガと白いラインを組み合わせた洋風建築が特徴的ですが、一方で和風建築も手がけています。

辰野金吾が手がけた和風建築の代表作として知られる旅館が、「南天苑(なんてんえん)」です。大阪府河内長野市にある「天見温泉」の旅館ですよ。

和風をベースにしながらも洋風なデザインを取り入れ、客室は数寄屋造りで茶室を思わせるようになっています。3,000坪もの広大な敷地には、日本庭園が広がっていますよ。

大阪にいるとは思えないほどの大自然に囲まれながら、和のおもてなしを心ゆくまで味わえる旅館です。

「南天苑」が営業を開始したのは、辰野金吾が亡くなった30年以上先の1949年になってからです。

1935年、当時の「天見温泉」の見取り図が発見され、地元では「天見温泉」再興の気運が高まりました。こうした背景から旅館の建築に至ったという逸話があります。

基本情報
  • 【住所】大阪府河内長野市天見158
  • 【電話番号】 0721-68-8081
  • 【チェックイン/チェックアウト時間】15:00~/~10:00
  • 【公式サイト】南天苑

辰野金吾が手がけた110年以上もの歴史ある老舗、奈良ホテル

辰野金吾が手がけたホテルの中でも、和風と洋風を合わせたホテルもあります。1909年、明治期を代表するホテルとして名高い、奈良公園に建築された「奈良ホテル」です。

美しい日本瓦の屋根や白い漆喰(しっくい)の壁がデザインされたホテルは、高級感を漂わせています。外観は和風が強調されていますが、内装は重厚感あふれる洋風の造りとなっていますよ。

創業以来、皇族が利用するホテルで知られ、その他にもオードリー・ヘップバーンやイギリスのマーガレット王女など数々の著名人が利用しました。

「関西の迎賓館」とも言われる「奈良ホテル」の魅力は、創業から110年以上経った現在も衰えていません。

基本情報
  • 【住所】奈良県奈良市高畑町1096
  • 【電話番号】0742-26-3300
  • 【チェックイン/チェックアウト時間】15:00~/~10:00
  • 【公式サイト】奈良ホテル

辰野金吾が建築した温泉旅館、楼門と武雄温泉新館

佐賀県を代表する1300年もの歴史ある武雄温泉。そんな温泉地のシンボルとも言える建築物が、辰野健吾が手がけた「楼門」と「武雄温泉新館」です。

「楼門」は、鮮やかな朱色と白色で組み合わされた色合いが特徴的です。また、門には釘が1つも使われていないという独創的な建築物となっています。

一方で「武雄温泉新館」は、朱色で塗られた赤いラインと白色の壁が特徴的な建築物です。その外観は、まるで竜宮城に来たかのような雰囲気を漂わせています。

ちなみに、旅館の内部では「五銭湯」や「十銭湯」、「特別貸切湯」など当時使われていた浴場の見学が可能です。マジョリカタイルと呼ばれる高級な北欧タイルは、上品さを感じさせます。

基本情報
  • 【住所】佐賀県武雄市武雄町大字武雄7425番地
  • 【電話番号】0954-23-2001
  • 【営業時間】10:00~18:00(定休火曜日)
  • 【入場料金】無料

 

【まとめ】日本近代建築の巨匠とも言える辰野金吾について

ここまで、辰野金吾が手がけた代表的な建築物を9つ紹介しました。辰野金吾が建築した作品は、時を超えた今でも色あせることなく愛されています。

彼が手がけた建築物に一度足を踏み入れたら、昔にタイムスリップしたかのような気分を味わえますよ。

機会があれば建物を見学するだけでなく、「南天苑」や「奈良ホテル」などの旅館に宿泊してみましょう。古き良き時代に思いをはせながら、ロマンチックな1日を過ごせますよ。

辰野金吾の建築物にふれて、変わることのない美しさを堪能してみませんか?

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ふぉむ
介護職兼、Webライターやメディア運営・編集を行っているお魚さん。 20種類以上のジャンルに渡る記事を書き、クライアント様や自前メディアで上位表示を達成した記事多数。 各メディアのテイストに合わせたSEOライティングを得意とします。 自前メディアでは、水族館の魅力を伝える情報サイト「ふぉむすい」を運営しています。 「読者の想いに応える記事を書く」をモットーに活動中です。