今回は、建築家であり都市計画家でもある丹下健三さんによって手掛けられた建築物をご紹介いたします。
丹下さんといえば世界的に有名な建築家であり、世界中で様々な建築物の設計に携わっていました。今回は、その丹下さんが手がけた建築物のうち、東京都にある建物を中心にまとめています。
建築の特徴と合わせて、丹下さんが当時どのような願いを込めて建築作品を作り上げようとしたか、にも触れていきますね。
普段通っている道の近くにも丹下さんの建築物が立っているなんてこともあるかもしれませんよ。それではさっそく行きましょう。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3-%E8%B6%85%E9%AB%98%E5%B1%A4%E3%83%93%E3%83%AB-2256489/)
丹下健三の建築作品①副都心のシンボル「東京都庁舎」
まずはじめにご紹介するのは、副都心のシンボルと言われた「東京都庁舎」。
かつて丸の内に位置していた庁舎は老朽化にともない、1991年に新宿区に移転したのですが、この設計にモデルとなったのはパリのノートルダム大聖堂と言われています。
個性的な外観もさることながら、完成当時は高さ243メートルで日本一の高さを誇っていたビルでした。地上202メートルの位置にある展望台には多くの観光客が訪れたといわれています。
なお、現在でも展望台は無料開放されておりますので、ぜひ東京都庁舎からの夜景を一望されてはいかがでしょうか?
- 住所:東京都新宿区西新宿2-8-1
- 電話番号:03-5321-1111
- 営業時間:10:00~17:00
- 入場料:個人見学は無料。
- 公式サイト
丹下健三の建築作品②モデルは都庁舎?「新宿パークタワー」
続いてご紹介するのは、同じく新宿区に位置する「新宿パークタワー」です。都会のオアシスとも言われるこの建物のモデルは、なんと東京都庁舎と同じくパリのノートルダム大聖堂です。
こちらの新宿パークタワーは、オフィスをはじめ、ホテル、ショップ、レストランなどなど様々なテナントが入る複合施設となっています。
ぜひ東京都庁舎と見比べて、丹下健三さんの息吹を感じてみてはいかがでしょうか?
- 住所:東京都新宿区西新宿3-7-1
- 電話番号: 03-5322-6640
- 営業時間:フロアにより異なります。
- 入場料:なし(一部有料施設あり)
- 公式サイト
丹下健三の建築作品③シンプルイズベスト「東京ドームホテル」
続いてご紹介するのは、新宿区のお隣、文京区に位置する「東京ドームホテル」です。
こちらのホテルの設計は、見た目がシンプルであるからこそ建物の美しさをより一層実感できるのではないでしょうか。
このホテルのコンセプトとして、東京ドームシティを訪れる人々を迎えるサインとして、ホテルという建物に”門(Gate)”を表現したといわれています。
東京に訪れた際は、このカジュアルかつシンプルなホテルを旅の宿とするのもいいですね。
- 住所:東京都文京区後楽1-3-61
- 電話番号:03-5805-2111
- チェックアウト11:00、チェックイン14:00
- 公式サイト
丹下健三の建築作品④近代協会建築「東京カデドラル大聖堂」
続いてご紹介するのは、文京区に位置する、「東京カテドラル聖マリア大聖堂」です。
こちらの協会は、近代協会建築物とも呼ばれる丹下さんの代表作の一つです。丹下さん自身の葬儀もこちらで行われたように、大変思い入れのある建築作品であったと言われています。
またこの協会はのちに紹介する国立代々木競技場との相似を指摘されることがあります。ぜひ見比べてみてくださいね。
- 住所:東京都文京区関口3-16-15
- 電話番号:03-3941-3029
- 開園時間:9:00~17:00
- 入場料:無料
- 公式サイト
丹下健三の建築作品⑤お台場の象徴「フジテレビ本社ビル」
続いてご紹介するのは、いまやお台場の象徴ともいえる「フジテレビ本社ビル」です。
このメタリックな素材と球体のオブジェを擁した建物は唯一無二の存在感を放っており、日本国民のみならず、海外から訪れる観光客の記憶にも残る建物と言えるでしょう。
この独特な作りは、「外部と内部の空間が一体化された開けかれたテレビ局になる」という願いが込められています。
またこの建物に組み込まれた球体は展望室として一部開放されており、お台場の景色を一望できる観光スポットとしても知られていますよ。
- 住所:東京都港区台場2-4-8
- 電話番号:03-5500-6074
- 営業時間:11:00~17:00(土日祝のみ)
- 入園料:なし(一部有料施設あり)
- 公式サイト
丹下健三の建築作品⑥2代で築いた傑作「パークタワー東京」
続いてご紹介するのは、(父)丹下健三さんと(息子)丹下憲考さんによって築かれたザ・プリンス パークタワー東京(旧 東京プリンスホテル パークタワー)です。
こちらのホテルは港区の緑豊かな都市公園内に位置しているシティホテルで、都内最大級かつ最高級のホテルとして知られています。
様々な顧客のニーズに応えるべく、チャペル、コンベンションホール、スポーツクラブなど、多くの機能が集積されたホテルで、海外からもVIPが訪れるホテルとしても知られています。
- 住所:東京都港区芝公園4-8-1
- 電話番号:03-5400-1111
- チェックアウト12:00、チェックイン13:00
- 公式サイト
丹下健三の建築作品⑦自然にとける「草月会館」
続いてご紹介するのは、港区に位置する「草月会館」です。こちらは、建築家・丹下健三さんと芸術家・イサム・ノグチさんによる建築作品として知られています。
カーテンウォールと呼ばれる外壁のミラーガラスには赤坂の自然が映し出されます。本館2階のカフェでは、完全に室内にいながら、緑の自然の中にいるような感覚が味わえますよ。
外から見ても、内から見ても美しい、自然との融合体は日本が誇る建築ビルの一つです。ぜひ足を運んでみてくださいね。
- 住所:東京都港区赤坂7-2-21
- 電話番号:03-3408-1154
- 営業時間:平日9:30〜17:30
- 入園料:なし(一部有料施設あり)
- 公式サイト
丹下健三の建築作品⑧一体感の妙「国立代々木競技場」
続いてご紹介するのは、渋谷区に位置する「国立代々木競技場第一・第二体育館」です。
こちらの建物は、先にご紹介した「東京カテドラル聖マリア大聖堂」との構造的・ジビュアル的な相似点が指摘される建物です。
この二つの作品は丹下さんが同時期に設計しており、当時の最先端技術であったシェル構造を駆使し、曲面を表現したためであると言われています。
代々木競技場に関しては、選手と観客が一体感を生む空間として、「無柱空間」を追求したことで知られています。訪れた際は、ぜひ館内も見学したいものですね。
- 住所:東京都渋谷区神南2-1-1
- 電話番号:03-3468-1171
- 営業時間:見学希望の場合は上記電話番号まで。(営業期間外は見学不可)
- 公式サイト
丹下健三の建築作品⑨「サルバトーレフェラガモ銀座」
最後にご紹介するのは、中央区に位置する「サルヴァトーレ・フェラガモ 銀座」です。
こちらは靴の名作を生み出したイタリアのブランド、サルバトーレ・フェラガモの日本旗艦店であります。
銀座でもひときわ存在感を放つガラス張りの壁に加え、漆が使われた赤い柱が絶妙にマッチしています。銀座にお立ち寄りの際は、赤い漆の柱を探してみてくださいね。
- 住所:東京都中央区銀座7-8-2
- 電話番号:03-3572-6600
- 営業時間:11:00~20:00
- 入園料:なし
- 公式サイト
丹下健三の建築作品 おわりに
世界のタンゲと呼ばれる、丹下健三さんの建築作品を9つ紹介しました。今回、ご紹介しましたのは、すべて東京都内に位置する建物です。
都内にある建物だけを見比べても、丹下さんの芸術性を感じられるのではないでしょうか?建物の相似点や相違点を見比べるのは面白いですよね。
建築作品めぐりの醍醐味は、その設計者の生きざまを感じることにこそあるように思います。ぜひお楽しみください。