土方歳三といえば、幕末の新撰組副長だった人物です。この記事では、34歳にして亡くなった土方歳三のゆかりの地を6つ厳選して紹介します。
土方歳三がどんな人物なのかを、あらかじめ知っておくことで、よりゆかりの地を楽しむことができるので合わせて紹介していきます。ぜひ最後まで読み進めてみてください。
土方歳三とはどんな人物?
土方歳三は、1835年に、10人兄弟の末っ子(歳三は四男で兄が3人と姉が6人)として生まれます。
実家は大きな農家でお金持ち。不自由の少ない生活を送っていましたが、土方歳三は「武士」に強く憧れていました。
1859年の24歳で入門した道場で近藤 勇(こんどう いさみ)に出会います。 1863年の28歳で、浪士組(将軍徳川家茂の警備を目的に作られた組織)として京都に行き、後に新撰組の副長として活躍します。
1869年の函館戦争で、新政府軍による攻撃にあい戦死。当時34歳という若さでした。
新撰組局長(リーダー)として、尊王攘夷派の取締りと弾圧に当たった人物です。土方歳三は、リーダー近藤勇の良き補佐役として活躍していました。
江戸時代末期(幕末)に、京都の治安維持、特に尊王攘夷運動(天皇を敬い、外国の侵略を撃退しようとする運動)の弾圧に活躍した浪士隊のこと。
土方歳三の主な略歴
新撰組の副長として活躍した土方歳三の主な略歴について紹介します。
- 1835年(0歳):多摩(現・東京都日野市)の裕福な農家の家に生まれる。
- 1859年(24歳):天然理心流(武術の一種)に正式入門し、後の新撰組局長の近藤勇と出会う。
- 1863年(28歳):将軍・家茂の警護を行う「浪士組」に参加し、さらに「新選組」に発展する。 近藤を局長におしたて、土方みずからは副長として、実質的な指揮をとる。
- 1864年(29歳):「池田屋事件」では、先に突入していた近藤隊を掩護、のち、念願の幕臣にとりたてられるも、戊辰戦争がはじまり、連敗をかさねる。
- 1868年(33歳):土方歳三らは函館を占領し、榎本を総裁とした「蝦夷共和国」が設立される。
- 1869年(34歳):来襲した新政府軍との戦闘のさなか、土方歳三は銃弾に当たって落命。
新撰組で鬼の副長として名を馳せた土方歳三
結成当初の新撰組は、隊士たちが一般庶民で構成されており、なかには町の乱暴者のような人物もいました。そのため、規律を保つために厳しい掟を作る必要がありました。
土方歳三は規律を犯した者には厳しい粛正が必要として、たとえ幹部や仲が良かった者に対しても容赦がなかったとされています。
ナンバーツーの土方歳三が必要以上に厳しく振舞って嫌われ役になり、隊士たちの不満を自分に集め、トップの局長である近藤勇が新撰組をまとめる、という図式が新撰組を強固な部隊にしたのです。
厳しく新撰組を仕切った土方歳三は「鬼の副長」と称されるようになります。しかし、土方歳三がいなければ、新撰組は統率力のない烏合の衆であったに違いありません。次から、土方歳三ゆかりの地を紹介していきます。
土方歳三ゆかりの地①土方歳三資料館
1つ目に紹介する土方歳三ゆかりの地は、東京都にある生家の「土方歳三資料館」です。
こちらは、土方歳三の兄の子孫が営む資料館です。ひの新選組まつり(毎年5月に開催)の前後1か月ほど、土方歳三が愛用した和泉守兼定の刀身が公開されます。
「兼定ペーパーナイフ」や「土方歳三トランプ」などのこの資料館ならではの土産も売っています。
- 住所:東京都日野市石田2-1-3
- アクセス:多摩モノレール万願寺駅から徒歩3分※駐車場はないため、車でお越しの際は最寄りのコインパーキングを利用してください
- 営業時間:12:00〜16:00 ※4~5月は11:00~16:00
- 休館日: 日曜日、不定休※第1、3日曜日のみ開館
- 料金:大人500円、小・中学生300円
- 公式サイト:https://www.hijikata-toshizo.jp/
土方歳三ゆかりの地②日野宿本陣
2つ目に紹介する土方歳三ゆかりの地は、東京都にある「日野宿本陣」です。
幕末に日野宿の問屋と日野本郷名主を務めていた、土方歳三の義兄にあたる佐藤彦五郎が、本陣兼自宅として1864年から使用していました。
佐藤彦五郎は、天然理心流の剣術道場を開いており、この道場で、土方歳三は後の新撰組のメンバーとなる近藤勇や沖田総司らと出会います。
日野宿本陣は150年以上前に建てられたもので、東京都内に唯一残る江戸時代に建てられた本陣建物となっているのでぜひ見に行ってみてください。
- 住所:東京都日野市日野本町2-15-9
- アクセス:JR中央線日野駅から徒歩10分
- 営業時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:毎週月曜日(祝日にあたる日はその翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
- 料金:高校生以上200円 小・中学生50円
- 公式サイト:http://www.shinsenr.jp/honjin/
土方歳三ゆかりの地③旅籠茶屋 池田屋 はなの舞
3つ目に紹介する土方歳三ゆかりの地は、京都府にある居酒屋の「旅籠茶屋 池田屋 はなの舞」です。ここは元々、池田屋という名の旅館でした。
新撰組のエピソードの一つに「池田屋事件」があります。土方歳三が副長を務める新撰組が、池田屋に潜伏していた長州藩・土佐藩などの尊攘派の志士を襲撃し、新撰組の名を世間に知らしめた場所です。
土方歳三や坂本龍馬など幕末の武士をモチーフにしたゲーム「薄桜鬼」との、コラボ料理や商品が提供されていますよ。
- 住所:京都府京都市中京区三条通河原町東入中島町82 申和三条ビル
- アクセス:京都本線三条駅から徒歩3分
- 電話番号:050-5267-2087
- 営業時間:月~木 16:00~00:00 / 金 16:00~01:00 / 土 11:30~01:00
日・祝 11:30~00:00(ラストオーダー23:00) - 定休日:年中無休
- 料金:土方三蔵の宴コース一人4,500円(税込み)、その他単品料理注文可能
- 公式サイト:https://www.chimney.co.jp/shop/kansai/0633ikedaya/index.html
土方歳三ゆかりの地④八木邸
4つ目に紹介する土方歳三ゆかりの地は、京都府の「八木邸」です。
新選組の最初の屯所地で、新選組が生活をしていた場所でありますが、実は暗殺の現場でもある八木邸。初代局長であった芹沢鴨を、土方歳三らが暗殺した場所です。
- 住所:京都府京都市中京区壬生梛ノ宮町24
- アクセス:阪急電鉄「大宮駅」から徒歩10分
- 電話番号:075-841-0751
- 営業時間:9:00〜17:00(受付16:30終了)
- 休館日:不定休
- 料金:【ガイド・抹茶・屯所餅付き】大人1,100円(税込)中高生:1,100円(税込)小人:800円(税込)
- 公式サイト:https://www.mibu-yagike.jp/index.html
土方歳三ゆかりの地⑤特別史跡五稜郭跡
5つ目に紹介する土方歳三ゆかりの地は、北海道函館市にある「特別史跡五稜郭跡」です。五稜郭は、国内初の西洋式城郭。隣接する五稜郭タワーから堀に囲まれた美しい星形が一望できます。
1868年、戊辰戦争の最後の戦い函館戦争で、土方歳三は新政府軍による攻撃を受け戦死したところです。
現在は五稜郭公園として一般公開されており、春には約1,600本のソメイヨシノなどが咲き誇る道南有数のサクラの名所となっています。
- 住所:北海道函館市五稜郭町44
- 入城時間:5:00〜19:00(4〜10月) 5:00〜18:00(11〜3月)
- アクセス:JR函館駅から車で約15分
- 料金:無料 ※箱館奉行所は500円
- 公式サイト:https://www.hakodate-jts-kosya.jp/park/goryokaku/
土方歳三ゆかりの地⑥土方歳三函館記念館
最後に紹介する土方歳三ゆかりの地は、北海道函館市にある「土方歳三函館記念館」です。
土方歳三が奮闘した函館戦争の史実をまとめた資料や、当時使用された刀剣・鉄砲などの武器をみることができますよ。
- 住所:函館市日乃出町25-4
- 入館時間:9:00〜18:00 年中無休
- アクセス:JR函館駅から車で約10分
- 電話番号:0138-56-2801
- 料金:大人800円、中学生・高校生600円、小学生500円
- 公式サイト:https://www.hakodate-jts-kosya.jp/park/goryokaku/
まとめ
今回の記事では、新撰組の副長を務めた土方歳三の人物紹介と、ゆかりの地を紹介しました。
土方歳三がどんな人物で、どんな功績があるのか、を知っておくことで、より土方歳三ゆかりの地を巡った時に、得られる感動は大きいものになるでしょう。
この記事では、土方歳三が生まれた東京都(2つ)、新撰組の最初の駐屯地である京都府(2つ)、そして最後を遂げた北海道函館市(2つ)における主要なゆかりの地6つを厳選しました。
他にもたくさん、新撰組と土方歳三に関するゆかりの地はありますので、興味ある方は調べてみてくださいね。