「日本の標高の高い山ってどこなんだろう。将来的には挑戦してみたいな・・・。」
日本の標高の高い山が気になっていて、将来的には挑戦してみたいと考えている人もいますよね。
この記事では、日本の標高の高い山をランキング形式で1位から10位まで紹介していきます。
- 日本の標高の高い山は、どのぐらいの高さに相当するのか
- 日本の標高の高い山に挑戦する際の注意点
- ランキング1位から10位までの標高の高い山を紹介。併せて特徴や登山ルートなども紹介。
- この記事のまとめ
将来、ランキングに載っている山に挑めるきっかけになりましたら、うれしいです。
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E9%A2%A8%E6%99%AF-%E5%B1%B1-%E7%A9%BA-%E9%9B%B2-%E6%97%A5%E6%B2%A1-3959952/
日本の標高の高い山は3000m超え
日本の標高の高い山の1位から10位までの山々は、標高3000m超えの山となっています。
標高3000m超えの山か。一体どのぐらいの高さに相当するんだろう・・・。
いきなり日本の標高の高い山々は3000mと言われても、あまりピンときませんよね。標高3000mの山は、例を挙げると「スカイツリー」が634mですから、スカイツリー約5棟分にも相当するのです。
また、1階あたり高さ15m建てのビルを例に挙げると、約200階建てのビルの高さにも相当する規模になります。
日本の標高の高い山に挑戦する時の注意点
日本の標高の高い山に挑戦するなら、危険がつきものであることを心得て下さい。なかには初心者でも登山できるという山もありますが、油断をしてしまうと命に関わる重大なことになりかねません。
標高の高い山の登山をする場合は、以下の3点に注意してから登山を検討しましょう。
- 【初心者ほど装備を可能な限り充実に】上記画像は富士山の装備表ですが、他の山に挑戦する際にも参考になる。上記画像を参考にして装備を揃えられるものは揃える。
- 【夜の登山はやめる】ご来光を得たいがために夜中の登山をするのは初心者にとって危険。昼間の登山道の方が様子が分かりやすいので安全。
- 【速く歩かない】山の酸素量は、高さによって地表の2/3になっている場合がある。会話を楽しみながらゆっくり歩き、時には休憩するペースがベスト。
日本の標高の高い山ランキング1位
日本の標高の高い山ランキング1位は、「富士山」(3776m)です。日本人や海外にも知らない人はいない、日本の国を代表する山です。2013年には世界文化遺産にも登録されています。
富士山は季節や時間によって美しい景色を見せてくれます。特に、以下の景色が綺麗であると有名です。
- 「赤富士」― 晩夏から初秋の早朝にかけて、富士山が赤く染まって見える現象
- 「逆さ富士」― 「田貫湖」の水面に、逆さまの富士山が見える現象
- 「ダイヤモンド富士」― 富士山の山頂部分と太陽が重なって、ダイヤモンドのように山頂が輝いて見える現象
日本人や、日本について興味のある外国人が登りたい山としても有名で、年間約28万人もの登山者が訪れる名山です(関東地方環境事務所-平成30年夏期の富士山登山者数についてより)。
- 【所在地】静岡県富士宮市北山
- 【「河口湖口」ルート】富士山へのアプローチ方法として最も人気な方法。自動車で「富士スバルライン」経由で「五合目」までドライブ後、頂上を目指す。
- 【「河口湖口」ルートの所要時間目安】登り約6時間30分、下り約3時間30分
- 【「吉田口」ルート】富士吉田市の北口本宮冨士浅間神社から頂上を目指すルート。体力に自信がある人向けの、昔から利用されているルート。
- 【「吉田口」ルートの所要時間目安】登り約9時間、下り約7時間
- 【登山シーズン】7月から9月の第一週
日本の標高の高い山ランキング2位
日本の標高の高い山ランキング2位は、「北岳」(3193m)です。北岳は南アルプスの最高峰で、「南アルプスの盟主」とも呼ばれています。日本百名山、山梨百名山のひとつとしても数えられています。
「北岳」は、「北岳バットレス」という約600メートルの標高差がある大岩壁が有名で、ロッククライミングをする登山者もいるほどです。
他にも、「キタダケソウ」という「北岳」だけでしか見られない白い花が咲いていたり、登山口である広河原には「カツラ巨木」というカツラの大木がありますよ。
- 【所在地】山梨県南アルプス市芦安芦倉
- 【大樺沢~右俣ルート】初日に「広河原」からスタートし、「北岳肩ノ小屋」で宿泊。2日目は「北岳肩ノ小屋」から北岳の頂上を目指すルート。
- 【大樺沢~右俣ルートの所要時間目安】約10時間15分
- 【白根御池小屋~草スベリルート】初日に「広河原」からスタートし、「白根御池」を経由して「北岳肩ノ小屋」で宿泊。2日目は「北岳肩ノ小屋」から北岳の頂上を目指すルート。
- 【白根御池小屋~草スベリルートの所要時間目安】約10時間40分
- 【登山シーズン】7月中旬から10上旬
日本の標高の高い山ランキング3位
日本の標高の高い山ランキング3位は、「奥穂高岳」(3190m)と「間ノ岳」(3190m)の2つです。それぞれの山について解説してきますね。
奥穂高岳
「奥穂高岳」は、北アルプスの最高峰であり、日本を代表する山岳地帯として有名です。
「奥穂高岳」の名前は、穂高見命という神様が山頂に降り立った伝説から由来して名付けられたとされています。霊峰として信仰を集めていて、参拝目的の登山者もいるほどです。
「奥穂高岳」の近くには、長野県の観光スポットして人気の「上高地」があります。「上高地」は「河童橋」から眺めることができる紅葉目当てに、多くの観光客が訪れています。
- 【所在地】長野県松本市安曇上高地
- 【上高地~奥穂高岳ルート】初日は上高地からスタートし、涸沢で宿泊。2日目にザイテングラード(山頂から横に張り出す岩尾根のこと)を登って穂高岳荘に宿泊。3日目に「奥穂高岳」を目指すルート。
- 【上高地~奥穂高岳ルートの所要時間目安】約9時間30分
- 【岳沢から前穂高岳経由ルート】初日は上高地からスタートし岳沢小屋に到着後、前穂高岳を登頂。そして、「奥穂高岳」を目指す上級者向けのコース
- 【白根御池小屋~草スベリルートの所要時間目安】約9時間30分
- 【登山シーズン】4月末から9月末
ザイテングラードは、急斜面の岩場地帯で鎖場とはしご場がある、難易度の高いエリアです。
四肢のうち三肢で体を支え、一肢だけを自由にして次の手がかり・足場へ移動する「三点支持」の基本を守って、慎重に登って行きましょう。
間ノ岳
「間ノ岳」は、南アルプスの北部にある山です。日本の標高の高い山ランキング2位の「北岳」の隣に位置していて、「間ノ岳」は日本一高い稜線として高い知名度を誇ります。
「北岳」と「農鳥岳」と共に山梨県、静岡県、長野県をまたぐ「白峰三山」とも呼ばれていて、日本百名山と山梨百名山のひとつとしても数えられています。
「間ノ岳」の山頂から見下ろした風景が絶景だと、登山者から人気です。晴れの日に登山すると富士山が見られ、「白峰三山」を360°見渡せる機会もありますよ。
3000mという標高の高い「間ノ岳」を登ったこそ見られる絶景が、登山者を待っています。
- 【所在地】山梨県南アルプス市芦安芦倉
- 【北岳側~間ノ岳ルート】初日は広河原からスタートし、間ノ岳方面へ縦走してから「北岳山荘」で宿泊。2日目に「間ノ岳」を目指す初心者向けのコース
- 【北岳側~間ノ岳ルートの所要時間目安】約12時間
- 【農鳥岳側から間ノ岳ルート】初日は奈良田からスタートし、「大門沢降下点」を抜けて「農鳥小屋」で宿泊。2日目に間ノ岳を目指す中級者向けのコース
- 【農鳥岳側から間ノ岳ルートの所要時間目安】不明
- 【登山シーズン】7月中旬から10上旬
登山の上級者の中は、「間ノ岳」を日帰りで登山するというタイムアタックをしている人もいます。休憩時間を取らずにひたすら登り続けるので、初心者にはおすすめできません。
日本の標高の高い山ランキング4位
日本の標高の高い山ランキング4位は、「槍ヶ岳」(3180m)です。槍ヶ岳は北アルプスの、穂高岳連峰にある山です。
その名の通り、山頂が槍のようにとんがっていることから、「槍ヶ岳」と呼ばれていて、登山者からも人気の山です。
「槍ヶ岳」は、1828年に日本の修行僧の播隆(ばんりゅう)が初めて登頂した伝説が残っています。播隆が登頂した後、多くの人が「槍ヶ岳」に登れるように登山道が整備された背景があります。
「槍ヶ岳」には、7月上旬から8下旬にかけて「ハクサンイチゲ」や「ミヤマリンドウ」といった花々が咲いていますよ。
- 【所在地】長野県大町市平
- 【上高地~槍ヶ岳ルート】上高地から槍沢沿いを通り「槍ヶ岳」を目指す初心者向けルート。「槍ヶ岳」が初めての人に推奨されている
- 【上高地~槍ヶ岳ルートの所要時間目安】約17時間
- 【大キレットルート】上高地からスタートし、大キレットという長いはしごや鎖が連続する厳しい岩場が続く、上級者向けのコース
- 【大キレットルートの所要時間目安】不明
- 【登山シーズン】梅雨明けから10上旬
日本の標高の高い山ランキング5位
日本の標高の高い山ランキング5位は、「悪沢岳」(3141m)です。「悪沢岳」は、南アルプスの中央部分に位置しています。
「悪沢岳」は、「荒川岳」のひとつとされていて、「前岳」(荒川前岳)と「中岳」(荒川中岳)、「悪沢岳」(荒川東岳)の3つの構成で、「荒川岳」と呼ばれていますよ。
「悪沢岳」は、高木が育たず森ができない場所の「森林限界」と呼ばれる場所であり、多くの高山植物が見られます。高山植物に恵まれていることから、特別天然記念物のライチョウの住みかとなっています。
- 【所在地】群馬県利根郡みなかみ町藤原
- 【「悪沢岳」登頂ルート】初日に椹島からスタートし、千枚小屋で宿泊。2日目は千枚小屋から「悪沢岳」を登頂する、「悪沢岳」だけを登頂したい人におすすめのルート
- 【「悪沢岳」登頂ルートの所要時間目安】約16時間26分
- 【千枚岳から「悪沢岳」経由、赤石岳周回ルート】初日に椹島からスタートし、千枚小屋で宿泊。2日目は「悪沢岳」を経由し荒川小屋で宿泊。3日目は荒川小屋から赤石岳を登頂する定番のルート。
- 【千枚岳から「悪沢岳」経由、赤石岳周回ルートの所要時間目安】約21時間
- 【登山シーズン】7月中旬から10上旬
日本の標高の高い山ランキング6位
日本の標高の高い山ランキング6位は、「赤石岳」(3120m)です。「赤石岳」は、南アルプスの主峰としての山です。
名前の由来は、「赤石岳」の東側には赤石沢の源流が流れていて、赤い色の石が見られることなんだそう。
「赤石岳」の山頂は眺めがよく、荒川三山といった山々に囲まれた360°の景色を眺めることができますよ。雄大な景色を眺められることから、登山者から人気の山となっています。
- 【所在地】静岡県静岡市葵区田代
- 【「荒川三山」登頂ルート】初日に椹島からスタートし、千枚小屋で宿泊。2日目は千枚小屋から赤石避難小屋で宿泊。3日目は赤石避難小屋から椹島へ向かう、登山道が分かりやすく危険も少ない初心者向けルート
- 【「荒川三山」登頂ルートの所要時間目安】約21時間
- 【「赤石岳」のみ往復ルート】初日に椹島からスタートし、赤石避難小屋で宿泊。2日目は赤石避難小屋から「赤石岳」を登頂する上級者向けのコース
- 【「赤石岳」のみ往復の所要時間目安】約15時間
- 【登山シーズン】7月中旬から10上旬
日本の標高の高い山ランキング7位
日本の標高の高い山ランキング7位は、「涸沢(からさわ)岳」(3110m)です。「涸沢岳」は、穂高連峰にある山です。「奥穂高岳」と共に穂高連峰を形成する山の1つで、「涸沢カール」の名前が知られています。
「涸沢カール」とは、「カール」という氷河が削られて生み出された巨大な谷の一帯のことを言います。紅葉シーズンにはカール一帯が紅葉し、秋山としては屈指のスポットとして登山者から人気です。
- 【所在地】岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂
- 【岳沢登山口~涸沢岳のルート】初日は上高地からスタートし、穂高岳山荘に宿泊。2日目は穂高岳山荘から涸沢岳へ登頂するルート。余裕をもったコース。
- 【岳沢登山口~涸沢岳のルートの所要時間目安】約12時間
- 【小鍋谷登山口~涸沢岳ルート】日帰りで小鍋谷登山口から涸沢岳を目指すコース。宿泊を挟まないため、上級者向けのコース
- 【小鍋谷登山口~涸沢岳ルートの所要時間目安】約14時間
- 【登山シーズン】7月から9月
日本の標高の高い山ランキング8位
日本の標高の高い山ランキング8位は、「北穂高岳」(3106m)です。「北穂高岳」は、穂高連峰の北に位置していて、穂高連峰のなかでは3番目に高い山です。
また、「北穂高岳」は北アルプスと呼ばれる連峰の岐阜、長野、新潟、富山にまだがる山の中でも南に位置しています。
「北穂高岳」は日本国内でも有数の岩場として知られていて、登山者からは難易度の高い登山ルートが多いことで有名です。
- 【所在地】岐阜県高山市安曇上高地
- 【上高地~前穂高岳のルート】上高地から岳沢を登り、岳沢小屋に到着。岳沢小屋から急斜面や鎖、はしごが連続するルートを通り、紀美子平に到着。紀美子平から前穂高岳方面へ登頂する中級者向けのコース
- 【上高地~前穂高岳のルートの所要時間目安】不明
- 【前穂高岳~北穂高岳のルート】前穂高岳を往復し、吊屋根という難易度の高い岩場を縦走するコース。上級者向けのコース。
- 【前穂高岳~北穂高岳のルートの所要時間目安】約11時間25分
- 【登山シーズン】7月中旬から10月上旬
日本の標高の高い山ランキング9位
日本の標高の高い山ランキング9位は、「大喰(おおばみ)岳」(3101m)です。「大喰岳」は北アルプス南部にあり、槍ヶ岳の南に対峙している山です。
「大喰岳」の名前の由来は、「大喰岳」に多くの動物たちが草木を食べている場所があり、猟師から「大喰」と呼ばれていたことにちなんでいます。
「大喰岳」を目標として登山する登山者が少ないため、穂高岳~槍ヶ岳を通過する中継点として認識されています。
- 【所在地】長野県松本市安曇上高地
- 【上高地~槍ヶ岳ルート】上高地から槍沢沿いを通り「槍ヶ岳」を目指す初心者向けルート。「槍ヶ岳」が初めての人に推奨されている
- 【上高地~槍ヶ岳ルートの所要時間目安】約17時間
- 【大キレットルート】上高地からスタートし、大キレットという長いはしごや鎖が連続する厳しい岩場が続く、上級者向けのコース
- 【大キレットルートの所要時間目安】不明
- 【登山シーズン】7月から10上旬
日本の標高の高い山ランキング10位
日本の標高の高い山ランキング10位は、「前穂高岳」(3090m)です。「前穂高岳」は、「奥穂高岳」と「吊屋根」という構造で繋がっている連峰です。
「前穂高岳」は「穂高連峰」と呼ばれる連峰の1つで、他には「西穂高岳」や「北穂高岳」、「奥穂高岳」といった山で連峰が成り立っています。
「前穂高岳」は、山頂から「穂高連峰」や遠くにある「槍ヶ岳」を一望できることから、登山者から人気の山となっています。
- 【所在地】長野県松本市安曇上高地
- 【北穂高岳~前穂高岳ルート】初日は「上高地」からスタートし、「涸沢」で宿泊。2日目は「北穂高岳」を登り、「穂高岳山荘」に宿泊。3日目に「前穂高岳」を登頂する上級者向けのコース
- 【北穂高岳~前穂高岳ルートの所要時間目安】約18時間
- 【上高地~前穂高岳ルート】初日は「上高地」からスタートし、「岳沢小屋」で宿泊。2日目は「紀美子平」を目指し、「前穂高岳」を登頂。中級者向けのコース
- 【上高地~前穂高岳ルートの所要時間目安】約10時間20分
- 【登山シーズン】7月から10上旬
まとめ
ここまで、日本の標高の高い山ランキングの1位から10位までの山々を紹介していきました。もう一度内容を振り返ってみましょう。
山の名前 | 標高 | 都道府県 |
富士山(1位) | 3776m | 静岡 |
北岳(2位) | 3193m | 山梨 |
奥穂高岳、間ノ岳(3位) | 3190m | 山梨 |
槍ヶ岳(4位) | 3180m | 長野 |
悪沢岳(5位) | 3141m | 群馬 |
赤石岳(6位) | 3120m | 静岡 |
涸沢岳(7位) | 3110m | 岐阜 |
北穂高岳(8位) | 3106m | 岐阜 |
大喰岳(9位) | 3101m | 長野 |
前穂高岳(10位) | 3090m | 長野 |
日本の標高の高い山々は、どれも3000mを超えている高い山ばかりです。また、標高の高い山々は関東にはなく、中部や東海地方に集中しているのがよく分かります。
登山初心者でも登れる山もなかにはありますが、ほとんどの山はそれなりの体力が必要とされます。
もしあなたが、ランキングに載っている山に登りたいなら、自身の体力面を考え、装備を揃えてから挑戦するようにしましょう。
将来、ランキングに載っている山に挑めたら、充実した達成感を味わえること間違いなしですよ。