2020年5月より、東海道・山陽・九州新幹線では特定のキャリーケースや荷物を持ち込む際、事前予約が必要となりました。
そうなると、「どの大きさまでなら予約不要なの?」「事前予約しないとどうなるの?」といった様々な疑問が出てくることでしょう。
この記事では、新幹線へのキャリーケースや荷物の持ち込みについて詳しく解説していきます。新幹線を利用する予定の方は、必ず最後までご覧ください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/荷物-スーツケース-手荷物-933487/)
新幹線へのキャリーケース・荷物の持ち込みについて
冒頭でも紹介しましたが、2020年5月より、東海道・山陽・九州新幹線において一定以上の大きさのキャリーケース・荷物を持ち込むには事前予約が必要となりました。
予約方法は、特大荷物スペースとセットで発売する「特大荷物スペースつき座席」を購入する形となります。(追加料金なし・購入方法については後ほど解説)
近年におけるキャリーケースの普及や海外旅行客の増加をはじめ、今後の東京オリンピック・パラリンピックによる利用者の増加に備え、新ルールを導入したようです。
次の章では、特大荷物スペースつき座席の詳細について紹介します。
「特大荷物スペースつき座席」とは?
特大荷物スペースつき座席とは、「車両の最後部にある座席」と「座席裏のスペースを利用できる権利」がセットになった予約席です。
この予約席ができたことにより、車両の最後部にあったスペースは自由に利用できなくなりました。主な列車の特大荷物スペースつき座席の座席数は以下の通りです。
- のぞみ号:42席(グリーン車12席・普通車30席)
- ひかり号:32席(グリーン車12席・普通車20席)
- こだま号:22席(グリーン車12席・普通車10席)※普通指定席が7・11・12号車の場合
- みずほ・さくら号:12席(グリーン車4席・普通車8席)
- ひかり号:12席(グリーン車4席・普通車8席)※N700系8両編成の場合
- こだま号:42席(グリーン車4席・普通車4席)※N700系8両編成の場合
尚、2023年には新たな荷物置き場として「荷物コーナー」を導入する予定です。(置き場は車両の洗面所付近となり、ダイヤルロック・ワイヤーロックの二重ロック式を採用する予定)
次の章では、事前予約の対象となるキャリーケース・荷物のサイズについて紹介します。
事前予約が必要なキャリーケース・荷物のサイズ
特大荷物スペースつき座席が必要となるキャリーケース・荷物(特大荷物)の大きさは以下の通りです。
3辺(縦・横・高さ)の合計:160cm超〜250cm以内
3辺の合計が160cm超〜250cm以内というサイズは、国際線航空機の貨物室に有料預入となるサイズに相当するそうです。(航空会社によって異なる)
上記のサイズよりも小さいキャリーケース・荷物であれば、特大荷物スペースつき座席を購入する必要はありません。
尚、新幹線では3辺の合計が250cmを超えるキャリーケース・荷物の持ち込みが不可となっています。
事前予約なしで新幹線に持ち込むと「手数料」が発生
前述したように、3辺の合計が160cm超〜250cm以内のキャリーケース・荷物を持ち込む場合、特大荷物スペースつき座席の購入が必要となります。
特大荷物スペースつき座席を購入せずに持ち込むと、1,000円の持込手数料が発生するので注意が必要です。(座席も特大荷物スペースつき座席に変更となります。)
余計な支払いが発生してしまうので、乗車前に必ず荷物の大きさをチェックしておきましょう。また、特大荷物スペースつき座席も席数が限られているので、早めの予約がおすすめです。(予約方法は後ほど解説)
東海道新幹線の各駅などには、荷物を計測できる測定台が設置されています。もし、特大荷物に該当する場合、ネット予約サービスや切符売り場などで予約内容を変更してください。
キャリーケースよりも大きいベビーカーや楽器はどうなるの?
先程、3辺の合計が160cm超〜250cm以内のキャリケース・荷物は「特大荷物」の対象と紹介しました。
そうなると、「キャリーケースよりも大きいベビーカーや楽器などはどうなるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
以下のような物は「特大荷物」の対象外となるので、この際に覚えておきましょう。
- スポーツ・娯楽用品(折りたたみ自転車・サーフボードなど)
- 楽器
- ベビーカー
- 車椅子
尚、「折りたたみ自転車」「サーフボード」「楽器」などは、専用のケースに収納するようにしてください。
持ち込める荷物または有料・無料の荷物については、下記の公式サイトから確認することができます。
「特大荷物スペースつき座席」を予約できる場所
紹介した特大荷物スペースつき座席は、以下の場所やサイトで予約することが可能です。
- 駅にある券売機・窓口
- エクスプレス予約
- スマートEX
- e5489
- JR九州インターネット列車予約
窓口で予約する方は、係員に特大荷物を持ち込むことを伝えてください。
座席数が限られており、混み合うことも想定できるので、特大荷物スペースつき座席を利用する方は早めに予約するようにしましょう。
次の章では、特大荷物スペースつき座席を利用しない場合の荷物置き場について紹介します。
新幹線でキャリーケース・荷物はどこに置く?
ここまで特大荷物スペースつき座席について紹介してきましたが、特大荷物を持ち込まない場合についても紹介しておきます。
特大荷物に該当しない荷物は、基本的に以下の2ヶ所で荷物を管理することとなります。
- 荷物棚(座席上部)
- 足元
多少の荷物であれば問題なく収納できますが、あまりにも荷物が多いと窮屈に感じてしまうでしょう。
次の章では、荷物棚や足元の収納スペースについて紹介するので、荷造りをする際の参考にしてください。
新幹線の荷物棚・足元の収納スペース
JRの公式サイト(JRおでかけネット)には、荷物棚・足元の広さについて以下のように記載されています。編成によっても異なりますが、目安として参考にしてみてください。
尚、下記の内容は「のぞみ」「みずほ」「さくら」に使用する車両(N700系)の場合となります。
- 荷物棚:3辺の合計が160cm程度であれば概ね収納可能(奥行き約42cm)
- 足元(普通車):3辺の合計が120cm程度であれば概ね収納可能
グリーン車の場合、足元にはフットレスなどがあるので、荷物棚への収納がメインとなります。
形状が歪(いびつ)であったり、重量が大きい場合は、特大荷物スペースつき座席を検討した方が良いでしょう。
新幹線へのキャリーケース・荷物持ち込みについての詳細
もし、新幹線でのキャリケース・荷物持ち込みについて分からないことがあれば、以下の公式サイトから確認することができます。
持ち込みに関する具体的な内容や特大荷物スペースつき座席の利用方法なども記載されているので、新幹線を利用する前に1度目を通してみてください。
また、サイト内にある「知って安心Q&A」では、様々な質問に対する回答が記載されています。大抵の疑問はここで解決できるので、こちらも参考にしてみてください。
新幹線へのキャリーケース・荷物持ち込みまとめ
今回は、新幹線へのキャリーケース・荷物持ち込みについて紹介しました。特定のキャリーケース・荷物を持ち込むには事前予約が必要となり、車両最後部のスペースが利用できなくなりました。
座席数が限られているので、特大荷物スペースつき座席を検討している方は、早めに予約するのがおすすめです。
また、事前予約をせずに特大荷物を持ち込むと、持込手数料(1,000円)が発生します。余計な出費をしないためにも、予め荷物の大きさを確認しておきましょう。