ワシントンDCに訪れる際、道に迷わず目的地に辿り着けるか少し不安ですよね。特に海外が初めての方はより移動手段が気になると思います。
本記事では、ワシントンDCでよく利用されているおすすめの移動手段を紹介していきます。スムーズに移動をするためには、あらかじめ移動手段を知っておくことがとても重要です。
利用方法だけでなく、利用時の注意点や目安となる料金も紹介していくので、ぜひ参考にして下さい。
(トップ画像出典:https://unsplash.com/photos/fbtHV94f-bA)
日本からワシントンDCへの移動手段
日本からワシントンDCへは「東京国際空港(羽田空港:HND)」と「成田空港(NRT)」から直行便で行くことができます。
ワシントンDCにある「ワシントン・ダレス空港(IAD)」へはANA、ユナイテッド航空が直行便を運航しており、飛行時間は平均12時間30分ほどです。
同じワシントンDC行きの直行便でも、空港の混雑状況やフライトスケジュールによって所要時間は異なります。
出発地 | 航空会社 | アライアンス | 飛行時間 |
東京国際空港 (羽田空港) |
ANA | スターアライアンス | 約12時間30分 |
東京国際空港 (羽田空港) |
ユナイテッド航空 | スターアライアンス | |
成田空港 | ANA | スターアライアンス | |
成田空港 | ユナイテッド航空 | スターアライアンス |
※アライアンス:コードシェア便(共同運航)やマイレージサービスの共有化など航空会社同士が業務提携を行うグループのことです。日本では「航空連合」と呼ばれています。
ワシントン・ダレス空港(IAD)から羽田・成田空港への飛行時間は平均14時間20分となっており、ワシントンDC発の方が飛行時間が長くなります。
ワシントンDCでの主な移動手段は4つ
ワシントンDCでの主な移動手段は、地下鉄(メトロ)・サーキュレーター(Circulator/循環バス)・メトロバス (路線バス)・タクシーの4つです。
ワシントンDCでは電車移動がメインですが、観光地を繋ぐバスも多く運行しています。目的地によって電車とバスを使い分けるのがおすすめです。
また、駅から目的地が離れていることもあるので、事前に確認しておくとよりスムーズに移動ができますよ。
便利!交通費の節約にもなる【SmarTrip Card】
公共交通機関を利用する方におすすめなのが、SmarTrip Card(スマートリップカード)です。特に地下鉄に乗る方は、紙の切符が廃止されているので購入が必須です。
日本の「Suica」や「Icoca」と同様の機能を持つチャージ型のICカードであり、地下鉄やメトロバス(路線バス)の運賃支払いに使用できます。
スマートリップカードのメリットや購入場所は次のようになります。
複雑な運賃支払いを気にせず乗車できる
地下鉄は乗車日や時間によって運賃が変化します。正しい運賃を自動的に引き落としてくれるので、確認する手間が省けます。
細かい現金を用意しなくても安心して支払いができる
メトロバスを利用する際、スマートリップカードがなければ現金での支払いとなります。車内に両替機はなく、運賃とピッタリな手持ちがないとおつりは出てこないのでカードがあると便利です。
チケット購入の手間が省ける
地下鉄とバスの両方で使用できるので、乗車する度にチケットを買う必要がありません。最大で300ドルまでチャージすることができます。
乗り換え時の運賃が割引される
乗り換えのときに運賃が割り引かれます。交通機関によって、割り引かれる金額は異なるので下記の表を参考にしてください。
乗車中の交通機関 | 乗り換える交通機関 | 割引(2時間以内の乗り換え) |
メトロバス | メトロバス | 乗り換え時の乗車運賃が無料 |
メトロバス サーキュレーター |
地下鉄 | 50セント割引 |
地下鉄 | メトロバス | |
サーキュレーター | メトロバス | 1ドル割引 |
スマートリップカードを購入できる場所
地下鉄の各駅(改札前のエリア)に設置されている自動販売機で購入できます。
10ドルのカード(カードの本体2ドル+運賃8ドル)、もしくは15ドルのカード(カード本体2ドル+運賃13ドル)を購入するのが一般的です。
チャージ金額が無くなった場合、再チャージして使うことができます。購入時と同様に、駅にある自動販売機で再チャージすることができ、支払いは現金とクレジットカードが利用可能です。
使い切れなかった金額は返金してもらうことができます。改札口にいる駅員に声を掛ければ手続きをしてくれます。
ワシントンDCの主な移動手段【地下鉄】
ワシントンDCの「地下鉄(メトロ)」は、全部で6つの路線が運行しており、行き先が分かりやすいように6つの色に分けられています。
初めて訪れた方や土地勘のない方でも、目的地の近くまで連れて行ってくれます。
- 交通費を安く抑えられる
- バスやタクシーに比べて渋滞がなく遅延も少ない
- 主要スポット(美術館や博物館)の近くを走っている
ただし、駅から観光スポットまで離れている場所もあるので、10〜20分ほど歩くことを想定しておきましょう。
ワシントンDCのマップを確認できるアプリや地図を持参しておくことをおすすめします。
地下鉄の料金
- オフピーク時の最低運賃:1.85ドル(約200円)
- ピーク時の最低運賃:2.25ドル(約240円)
移動距離が長くなるにつれて料金も上がり、ピーク時はオフピークの時よりも40セントほど高くなります。
地下鉄のピーク時間は「平日の始発から午前9時30分」と「午後3時から午後7時」です。週末は全てオフピークとなっています。
地下鉄の乗車方法
駅構内でSmarTrip Card(スマートリップカード)を購入し、カードを自動改札機にタッチして通過し乗車します。
ワシントンDCの主な移動手段【サーキュレーター】
ワシントンDCでは、ナショナルモールの辺りを「サーキュレーター(Circulator/循環バス)」が運行しています。地下鉄と同様に6つの色に分かれており、行き先も分かりやすくなっています。
- 無料で乗車できる
- 地下鉄で行けない場所にも移動できる
- 観光スポットの近くにはほぼ停留所がある
主要な観光スポットの近くを巡回しているので、観光の移動手段として非常に便利です。車内では無料のWi-Fiが利用でき、USBチャージャーも完備されています。
ただし、道路での渋滞や事故、気象状況により遅延する場合もあるので時間に余裕を持って移動しましょう。
サーキュレーターの料金
従来の乗車料金は1ドルでしたが、2019年3月に乗車料金を無期限で無料にすることを発表しています。
サーキュレーターの乗車方法
- バス停まで行き、バス停に表示されている「バスナンバー」を確認する
- 目的のバスが近づいてきたら、手を挙げてバスを止める
- バスが止まったら手前のドア(運転席側のドア)から乗車する
- 降りたい駅がアナウンスされたら、窓際の紐を引っ張るかボタンを押して降車の合図をする
- 降車(前後にあるどちらの扉からでも降車可能)
約10分間隔で運行されていますが、交通渋滞などもあり時刻表通りに来ないこともよくあります。
日除けや椅子がないバス停も多いので、夏や冬の待ち時間は体調を崩さないように気をつけましょう。
サーキュレーターバスの他に「メトロバス」も運行していますが、基本的に乗車方法は同じです。
ワシントンDCの主な移動手段【メトロバス】
他の交通機関では行けない所もカバーしているのが「メトロバス」です。コロンビア特別地区内には約11,500のバス停があり、毎日350以上の路線でバスが運行されています。
- 乗車料金が安い
- 幅広いエリアで運行している
- メトロバスから他のメトロバスへの乗り換えが無料(スマートリップカード利用者のみ)
メトロバスの料金
乗車料金は行き先に関わらず1回2ドルです。「Express Bus」は1回4.25ドルとなっています。
ダレス国際空港(路線5A)とボルチモア・ワシントン国際空港(路線B)の2つの「Airport Express」は1回7.5ドルです。
メトロバスの乗車方法
乗車方法は上記で紹介した「サーキュレーター」と基本的に一緒です。
乗車する時に運転席の隣で料金を支払います。(スマートリップカード→機械にタッチ/現金→現金投入口)
現金の場合、おつりが出てこないのでピッタリの金額が必要となります。スマートリップカードがあると便利です。
ワシントンDCの主な移動手段【タクシー】
ワシントンDCの「タクシー」は、走行している数も多く比較的簡単にタクシーを拾うことができます。
他の交通機関よりも料金は高くなりますが、観光だけでなく緊急時にも役に立つ移動手段です。
- 好きな場所に移動できる
- 「ドア to ドア」なので安心して移動ができる
- 土地勘がなくても迷うことがない
- 重たい荷物も楽に移動させることができる
バスと同様、渋滞・事故・気象情報によって移動に時間が掛かることもあります。あらかじめ時間に余裕を持って移動を行いましょう。
タクシーの料金
タクシーの料金システムはメーター式であり、荷物や人数によって追加料金もあります。
また、大雪により特別警戒が出た日は金額が変動するので、あらかじめ確認を取ってから利用しましょう。
- 初乗り(約200m)は3.5ドル
- 1マイル(約1.6km)走行するごとに2.16ドル追加
- 1人増えるごとに1ドルの追加料金(1人以上の場合)
- 電話で呼び寄せた場合2ドルの手数料が掛かる
- 有料高速道路は通行料金は乗客が負担
(参照:dfhv.dc.gov/page/taxicab-fares)
チップの料金は一般的に乗車料金の10〜20%とされています。クレジットカードで支払う際はモニターに表示された金額を選択、もしくは自分で計算した金額を入力することができます。
タクシーの乗車方法
- タクシーを拾う
- 目的地を告げてから乗車する
- 料金とチップを払い降車する
屋根のランプが点灯しているタクシーは空車です。日本のように手を挙げれば止まります。英語でコンタクトができる場合は電話の予約などもおすすめです。
時折悪質なドライバーもいるので、乗車前に目的地までの料金を確認し、メーターが正常に作動しているかも確認しておきましょう。
また、チップは一般的に乗車料金の10〜20%とされています。トランクに荷物を入れた場合は、忘れる前に必ず取り出しておきましょう。
使えると便利な移動手段【Capital Bikeshare】
ワシントンDCでは「Capital Bikeshare」という自転車のレンタルサービスがあり、約500カ所のドック(設置場所)に4,300台の自転所が設置されています。
自動販売機でパスを購入し、自転車のロックを解除する5桁のライドコードを自転車に入力すれば利用可能です。ライドコードは発行後5分以内で1回限り有効なので、必ず5分以内に取り出しましょう。
ロックの解除に2ドル、そこから30分間の利用で2ドル(90分間の利用は4ドル)が必要となります。以降は30分ごとに8ドルが加算されていくので、時間の確認が必要です。
支払いはクレジットカード、デビットカードで行います。アプリをダウンロードすれば近くのドックにある自転車の台数も確認できます。
使用後は近くのドックに返却可能です。指定の位置にしっかりと差し込み、タイヤ付近のライトが赤から緑に変わるのを必ず確認しましょう。
使い勝手が良いので、短い距離の移動や観光スポットを巡る際にもおすすめです。
自転車の破損・盗難は1,200ドルの支払いがあるので注意が必要です。
使えると便利な移動手段【Uber】
「Uber(ウーバー)」はアメリカ発祥の配車アプリであり、スマホでハイヤーを呼べるサービスです。日本ではあまり普及していませんが、イメージとしてはタクシーと似ています。
タクシーとの大きな違いは、乗車する前に運賃が支払えることです。事前に登録したクレジットカードから引き落とされるので、面倒なチップの計算も必要ありません。
行き先も事前に登録しておくので、必要以上のやりとりがなく英語がわからない方でも安心して使えます。
タクシーと同様、地下鉄やバスに比べると料金は高くなりますが、非常に使い勝手の良いサービスです。混雑時は時間通りに迎えが来ないことがあるので少し時間を早めて予約しておきましょう。
ワシントンDCの移動手段のまとめ
本記事では、ワシントンDCでの移動手段を中心に紹介しました。まずは自分の訪れたいスポットを確認し、効率的に移動できる手段を選択していきましょう。
地下鉄やバスでの移動を考えている方はスマートリップカードがおすすめです。お得になるだけでなく支払いのストレスも軽減するので、よりスムーズな移動ができます。
交通機関を多く利用する方は1日乗車券など割引になるサービスもあるので、ワシントンDCに訪れる前に詳細を確認しておきましょう。