海外を訪れた時、文化の違いに戸惑うことはありませんか?パリを観光するときも、治安やマナーなど注意しておきたいことがたくさんあります。
本記事では、パリの観光において注意するべきことを9つ紹介していきます。快適なパリ観光にするためにも、最低限知っておきたいことばかりです。
日本人には馴染みのないマナーについても紹介するので、パリへ観光に行く方はぜひ参考にして下さい。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/パリ-エッフェル塔-フランス-843229/)
パリの観光で注意すること①【Wi-Fi環境】
海外へ行くとなると、インターネットの環境が気になりますよね。パリにはWi-Fiが無料で使える施設があるので、いざという時のためにも覚えておきましょう。
Wi-Fiが無料で使える主な施設
- 空港
- ホテル
- ショッピングモール
- 大型チェーンの飲食店(スターバックスなど)
主要施設ではWi-Fiが使用できますが、他の場所ではWi-Fiが飛んでいないことが多いので移動中は少し不便です。
「中々繋がらない」「速度が遅い」「急に接続が切れてしまう」という使いにくい状況もあるので、自分専用のwi-fiがあれば場所を選ぶことなくネットを使用できます。
Wi-Fi未接続によって困ること
- スマートフォンで地図や経路を確認できない
- 移動中に観光スポットやグルメを調べることができない
- SNSを使用することができない
特に初めての海外の方は、インターネットが使えないと不安になると思います。結論としては、移動中にスマートフォンを使うならポケットWi-Fiがあると便利です。
観光中に困らないよう、ポケットWi-Fiを携帯しておくか、Wi-Fiが使用できる場所を確認しておきましょう。
パリの観光で注意すること②【クレジットカード】
パリではカード決済が浸透しており、スーパーやレストラン、カフェにおいてもクレジットカードでの支払いが主流となっています。
メトロ(地下鉄)では、お札が使えない券売機も多いので、クレジットカードがあるとより便利です。
また、リスクを分散するためにも複数のクレジットカードを用意しておくと便利ですよ。
もし、クレジットカードをお持ちでない方は、パリへ行く前に必ず準備しておきましょう。
クレジットカードは、一つの場所に保管するのではなく、手元やスーツケースなど分散して保管しましょう。もし、紛失してしまった場合、他のクレジットカードでカバーすることができます。
パリの観光で注意すること③【現金】
カード社会であるパリでは、ほとんどの場所でクレジットカードによる支払いを行えます。
また、スリやひったくりが多いので、多額の現金を持ち運ぶことはおすすめしません。
それでも、チップを支払うときやちょっとした買い物をするときには、現金があると非常に便利です。
- チップの支払い
- 有料トイレ
- バスのチケット
- マルシェ(市場)での支払い
特にマルシェで買い物するときは、クレジットカードで支払えない場合が多いです。他にも、カフェやパン屋など小銭を使う機会もあるので、現金を持っていると便利です。
また、支払い金額が少ない場合、現金での支払いを要求してくるお店もあります。いざという時のためにも、多少の現金は持っていた方が無難です。
入国した空港での両替は、為替レートが良くなく、両替をするまでに時間が掛かってしまうのであまりおすすめできません。
面倒かもしれませんが、あらかじめ日本で両替を済ませておきましょう。
フランスでは偽造紙幣対策のため、高額の紙幣を受け取らないお店もあります。一般には5ユーロ札から20ユーロ札がよく使用されます。両替をする際は、50ユーロ以下の紙幣がおすすめです。
パリの観光で注意すること④【自己確認】
パリでショッピングや食事をするときは、必ず精算するときに自己確認を行いましょう。
注文した商品が会計に入っていないこともあり、請求金額が多かったり、少なかったりすることがあります。
特にクレジットカードで支払いをする方は、その場での確認をおろそかにしがちです。日本のように、店員が丁寧に確認してくれることはほとんどありません。
トラブルを避けるためにも、購入あるいは注文した商品が全てレシートに記載してあるか確認しておきましょう。不備があった場合は、その場ではっきりと伝えることが大切です。
現金で支払う場合は、おつりの金額も必ず確認しましょう。
パリの観光で注意すること⑤【治安】
パリでは軽犯罪が多発しており、日本と比べると決して治安が良いとは言えません。特に盗難被害が多いので、パリの観光を楽しみながらも警戒心を持つことが重要です。
- スリ
- 置き引き
- ひったくり
- 物乞い
- 詐欺
- 押し売り
観光スポットでの盗難事件が多く、グループでの犯行や子供によるひったくりも増えています。人が多い場所では、特に警戒心を持っておきましょう。
また、気軽に声を掛けてくる人や物を買わせようとしてくる人には注意が必要です。
物乞いや署名詐欺といった巧妙な手口も増えているので、安易に対応するのはやめましょう。
- カバンは肌身離さず持つ(ファスナー付きがおすすめ)
- 荷物は必ず見える場所に置く
- 声を掛けられても相手にしない
- 周囲の様子を確認する
- ブランド品や多額の現金を持ち歩かない
パリへ行く時は、リスクを最小限にできる対策をしておきましょう。絶対に被害に遭わないとは限らないので、できるだけ身軽な状態で観光することが大切です。
もし、財布・クレジットカード・パスポートといった個人情報に関わる物を失くした場合は、最寄りの警察に出向く必要があります。
「紛失被害届受理証明書」を発行するためであり、海外旅行保険のサポートを受ける場合やパスポートの再発行をする際に必要な書類となります。
また、パリに訪れる際は、必ずパスポートのコピーを用意しておきましょう。観光中の身分証明としても使用でき、万が一パスポートを紛失した時にも役に立ちます。
パスポートの再発行は、日本国大使館で手続きすることができます。
- 緊急連絡先(警察):112
- 「日本国大使館」公式ホームページ:在フランス日本国大使館
パリの観光で注意すること⑥【マナー】
パリを観光する際は、マナーにも気をつけなければなりません。フランスにはフランスのマナーがあり、日本の感覚でいると失礼にあたることもあります。
挨拶
フランスは、挨拶をとても大切にしている国であり、どんなお店や施設でも「ボンジュール(こんにちは)」と挨拶をするのが最低限のマナーです。
- Bonjour(ボンジュール):こんにちは
- Merci(メルシー):ありがとう
- Au revoir(オ ルヴォワール):また会いましょう、さようなら
- Pardon(パルドン):失礼しました、ごめんなさい
日本では「いらっしゃいませ」と言われても無視しがちですが、フランスではNGと言えるほど失礼にあたる行為です。
お店の人と目が合ったり、挨拶をしてくれたときは、必ず挨拶を行いましょう。
「ボンジュール」という言葉が出なくても、「こんにちは」「ハロー」など何語でも構いません。絶対に無視することだけはやめましょう。
レディーファースト
紳士の国であるフランスでは、レディーファーストが常識であり、女性を優先するように接することが大切です。
「日本人だから関係ない」というわけではなく、フランスでは誰もがレディーファーストでなければなりません。
「男性がドアを開ける」「女性が先に入店する」というのはフランスでは当たり前のことです。レストランの支払いも、基本的に男性が行います。
あまりにも女性に失礼だと、ウェイターに注意されることもあるらしいです。最低限のマナーは覚えておきたいですね。
ドレスコード
パリのレストランでは、カジュアルな服装では入店できないお店もあります。特に高級なレストランやディナークルーズでは、ドレスコードに沿った服装が必要です。
- カフェ:喫茶や軽食ができるお店
- ブラッスリー:日本の大衆居酒屋的なお店
- ビストロ:気軽に入れるフランス料理店
- レストラン:少し高級なフランス料理店
- オーベルジュ:宿泊設備のあるレストラン
- グランメゾン:格式の高いフランス料理店
カフェ・ブラッスリー・ビストロにおいては、特にドレスコードはありません。普段通りの服装で入店することができます。
レストランやオーベルジュは、お店にもよりますが、きれいめな服装(ジャケットやワンピースなど)で行くのが無難です。
グランメゾンでは、お店によってドレスコードが決まっているので、来店する前に必ず確認しておきましょう。
写真撮影
パリでの写真撮影は、節度をもって行うことが大切です。美術館やカフェなどで写真撮影をする場合、シャーター音やフラッシュによって周りの方へ迷惑を掛けることがあります。
特にスマートフォンを使用する場合は注意が必要です。スマートフォンのカメラ機能は、盗撮防止のためにシャッター音が鳴るようになっています。
「思い出の写真を撮りたい」「SNSにアップしたい」という気持ちもありますが、周りの方に迷惑を掛けないことが最も大切です。
シャッター音やフラッシュ以外にも、三脚または自撮り棒によるマナーが問題視されています。場所によって撮影禁止区域もあるので、ルールを守りながら写真撮影を行いましょう。
パリの観光で注意すること⑦【交通機関】
パリを観光する前に、必ず交通機関の状況を確認しておきましょう。フランスの首都であるパリでは、デモやパレードが度々行われ、交通機関が停止することもあります。
タクシーも主要な移動手段ですが、渋滞に巻き込まれることが多いです。状況によっては移動時間が延びてしまうので、日本のように分刻みのスケジュールをこなすのは難しいかもしれません。
バスも渋滞の影響を受けやすく、時刻表通りに来ないことがよくあります。常に余計な時間が掛かることを前提にして移動をすることが大切です。
フランスは、ストライキが多い国として有名です。ストライキが長期化すると、交通機関も長い期間機能しなくなるので注意が必要です。
パリの観光で注意すること⑧【気候】
パリにも日本のように四季がありますが、気温や気候に関しては日本と異なります。注意しておきたいのが朝と夜の寒暖差です。
特に夏場は、最高気温と最低気温の差が10℃近くあります。日中は気持ちの良い暑さですが、朝や夜は肌寒くなるので注意が必要です。
また、熱波の影響で40℃を超えたり、雪が降ったりするなど気象が不安定になることがあります。パリで観光する際は、事前に気象情報を確認しておきましょう。
パリは天気が変わりやすく、にわか雨が降ることもあります。観光に出掛けるときは、雨具を携帯しておきましょう。
パリの観光で注意すること⑨【トイレ】
海外旅行といえばトイレ事情が気になりますよね。パリ観光においても悩ましい問題であり、日本人にとって不便なことが多いです。
日本ではコンビニや商業施設など、至る所でトイレを利用できます。そのほとんどが無料であり、比較的清潔感もあります。しかし、パリのトイレは数が少なく、清潔度も低いです。
- 空港
- 観光名所(美術館など)
- 飲食店
- Sanisettes(サニゼット:無料公衆トイレ)
サニゼット(無料公衆トイレ)は、前の人が利用した後にトイレ内が洗浄されるので、すぐに利用することができません。
男女兼用かつ1人用であるため、観光地の近くでは混雑することも多いです。
また、カフェやレストランで飲食する場合は、無料(一部有料)でトイレを利用できます。
パリには、一部有料のトイレがあります。料金は主に0.5ユーロ、高級公衆トイレは1.5ユーロです。
日本のトイレと比べると決して清潔とは言えません。トイレットペーパーが補充されてないことも多いので、ポケットティッシュなどを携帯しておきましょう。
トイレに困らない1番のポイントは、こまめに立ち寄ることです。日本のようにすぐ利用できないので、トイレを見つけたら立ち寄るよう心掛けましょう。
まとめ
今回は、パリの観光で注意すべきことを9つ紹介しました。日本人には馴染みのないことも多く、違和感を覚えた方もいるかもしれません。
本記事で紹介した内容は、パリ観光において最低限知っておきたい注意事項です。頭に入れておけば役に立つことばかりなので、忘れそうになったらまた読み返してみて下さい。
お金・治安・マナー・環境、どれをとっても日本とは異なります。言葉の違いだけでなく、国全体の違いも楽しみたいですね。