「アメリカに観光へ行きたいけれど、ビザの申請って必要なのかな?」そうお悩みのあなたに、アメリカのビザ事情に詳しい筆者が分かりやすく解説していきます。
結論から言うと、アメリカへの渡航には必ず申請が必要になってきます。「そんな手続きやったことない!」という方がほとんどでしょう。
本記事ではビザの種類から具体的な申請方法まで、丁寧に教えるのでぜひ最後まで読んでみてくださいね。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E8%87%AA%E7%94%B1%E3%81%AE%E5%A5%B3%E7%A5%9E%E5%83%8F-%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%82%AF-ny-267948/)
アメリカ観光の最難関は入国審査!
海外旅行で空港に着いてまずしなくてはならないのが「入国審査」です。これを通過しないことには、観光はおろか入国することすらできません。
9.11の同時多発テロ以降、アメリカではテロ防止のため入国審査の厳格化が進められてきました。さらにトランプ政権誕生以後、移民法が改定されたので入国審査がさらに厳重になりました。
日本人でも例外ではなく、滞在目的などをしっかり入国管理官に伝えられないと入国の許可が下りないなんてこともあります。次からは実際に入国を通過するのに必要なものを説明していきます。
短期間のアメリカ観光ならビザはいらない
通常、アメリカに入国する際にはパスポートの他に観光用のビザが必要になります。ビザとは日本語では「査証」と言って、その人が入国しても問題がないことを証明するものです。
アメリカにおいてはビザ免除プログラムが施行されて以降、日本国籍を持つ者であれば、90日以内の短期滞在ならビザなしでも入国することができるようになりました。
ビザの代わりに必要になったのが電子渡航認証システム(ESTA: エスタ)です。次からはエスタについて解説していきます。
アメリカ観光で必要なエスタって?
電子渡航認証システム(ESTA: エスタ)は、日本国籍をもつ者がアメリカで90日以内の短期滞在目的で渡航する際に必要な書類です。
2009年に導入以降、ビザ免除者はESTA(エスタ)の申請が義務付けられました。入国予定の72 時間前までに申請をしておくことが必須で、入国審査時にエスタを所持していないと入国を認められません。
ESTA(エスタ)の有効期限は2年間なので、1度取得すれば、ESTA(エスタ)の期限内であれば何度でも渡米することができます。次からは具体的にESTA(エスタ)の申請方法を紹介していきます。
45日以上滞在する予定の方は、グアムへの渡航にESTAが必要になります。
アメリカ観光で必要なエスタの申請方法
ESTA(エスタ)の申請はWebサイトから行います。ESTA(エスタ)公式サイトを開いて、申請画面から必要情報を入力します。ESTA(エスタ)申請の際には以下の情報が必要となるので準備してください。
- パスポート情報(氏名・パスポート番号・パスポートの有効期限)
- 渡航者の個人情報
- クレジットカード
クレジットカードはESTA(エスタ)申請の際に14$がかかるので、その決済の際に必要になってきます。
万が一クレジットカードを持っていなくてESTA(エスタ)の申請ができない場合は、ESTA(エスタ)申請代行会社か旅行代理店での代行申請をすることも可能ですので、該当する方はチェックしてみてくださいね。
エスタ申請の注意点
ESTA(エスタ)の承認の可否は72時間以内に結果がわかります。しかしGWや長期休みなどのハイシーズンには承認が遅れる可能性が高いです。
出発の72時間前ギリギリではなく、アメリカ渡航が決定した段階で早めに申請しておくことを強くお勧めします。
また、ESTA(エスタ)には日本語の公式サイトがあるので、そこから申請をすることができますが、入力に必要な情報は全て英語で入力してください。
名前や住所は誤って日本語で入力するミスが多いので、特に注意してください。入力内容に不備があるとESTA(エスタ)の承認が下りず入国できないのでしっかりと確認しましょう。
エスタの審査が通らなかった場合はビザを申請しよう
ESTA(エスタ)の入力内容に間違いがあった時や、犯罪者と同姓同名で勘違いされた時などに、申請が通らない場合があります。
入力内容の間違いの場合は直して再申請すれば良いのですが、2回目以降のESTA(エスタ)申請は1回目より審査が厳しくなります。
万が一2回目以降も通らなかった場合、ESTA(エスタ)での申請は諦めてビザの申請を行いましょう。
また、ESTA(エスタ)は90日以内の滞在で有効なので、90日以上滞在予定の方は初めからビザの申請を行ってください。
アメリカ長期滞在に必要な観光ビザって?
アメリカのビザには外交/公用ビザ・商用/観光ビザ・通過ビザの3種類が存在します。本記事では2つ目の観光ビザの申請方法について解説していきますね。
90日以上の長期滞在に必要な観光ビザは「B-2ビザ」と呼ばれています。一度取得すれば5年間の有効期限が与えられ、期限内なら自由に渡航することができます。
ただし注意したいのが、B-2ビザで5年間アメリカに滞在できると言うわけではないことです。有効期限が5年間なだけで、1回の渡航で滞在が許されるのはB-2ビザの場合、半年間ですので気をつけてください。
B-2ビザの申請方法
B-2ビザを発行してもらうには、アメリカ大使館または領事館で行われる面接を通過しなくてはなりません。面接の際には以下の書類が必要になるので準備しましょう。
- オンライン申請書DS-160フォーム
- 6ヶ月以上の残存有効期限のあるパスポート
- 過去10年間に発行された古いパスポート
- 証明写真(5cm×5cm、6ヶ月以内に撮影されたもの)
- 面接予約確認書
- 補助書類(旅程表・収入などの分かる証拠書類)
オンライン申請書DS-160フォームは専用のページから作成できるので、作成したら確認ページをプリントアウトしたものを持参するようにしてください。
過去10年間に発行されたパスポートは、過去のアメリカへの渡航歴を調べるために必要なものですが、処分した場合や、失くして持っていない場合は正直に「持っていない」と言えば大丈夫です。
また、大使館での面接には予約申し込みが必要です。こちらのサイトから予約できるので予約をして、面接予約確認書をプリントアウトして面接時に持参するようにしてください。
B-2ビザ申請の注意点
大使館で行われる面接では、アメリカに移住する意思がないことを強く強調することが大切です。あくまでも一時的な滞在で、必ず日本に帰国する意思があることを示すようにしましょう。
また、補助書類の虚偽申請は絶対NGです。もし申請した内容に虚偽の情報があることが判明した場合、ビザの取得が永久にできなくなる恐れがあるので、補助書類は慎重に準備するようにしましょう。
B-2ビザの申請には160$かかります。支払いはPay Easy対応のATMもしくはクレジットカードでできます。なお、申請料金は返金不可ですので、確認してから支払いましょう。
アメリカ観光で必要なビザ申請 まとめ
アメリカ本土へ観光に行くのに必要になってくるESTAとビザについて、詳しく説明しました。
グアムなど、一部例外の地域がありますが、入国審査が世界でもトップクラスに厳しいアメリカでは、入国審査を乗り越えるのが一番の課題です。
「アメリカへ行くのは今回が初めて!」という方は不安になるかもしれませんが、この記事をしっかり読んでいただければ、無事に申請を突破することができることでしょう。
海外旅行は何事も準備が大切です。余裕をもって準備をして楽しいアメリカ旅行をしてくださいね。