徳島県にある『HOTEL WHY』は、“ゼロ・ウェイスト(ゼロ=0・ウェイスト=廃棄物)”を体験できる新感覚のホテル。
おしゃれなホテルで過ごしながら、自分の生活を見直せる“学びのホテル”なんですよ!ここに泊まれば、あなたの生活の質が変わることでしょう。
この記事では、『HOTEL WHY』がどんなホテルなのか詳しく紹介していきます。これまでになかった魅力的なホテルなので、ぜひ読み進めてみてくださいね!
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/女の子様の添い寝の草-女の子-脚-1741487/)
『HOTEL WHY』がある上勝町は“廃棄物0”を宣言した町
徳島市内から車で約1時間。『HOTEL WHY』が位置するのは、人口約1,500人の「上勝町(かみかつちょう)」という自然豊かな町。
2003年に日本初の“ゼロ・ウェイスト宣言”をした町で、“ゴミ”に対する新しい取り組みが多くの注目を集めているんです!
「ゴミをどう処理するかではなく、ゴミ自体を出さない」。そんな循環型社会を目指す上勝町では、ゴミ収集は行わず、生ゴミは各家庭で堆肥化しているんですよ。
更には、住民各自が『ごみステーション』に持ち寄って45種類以上に分別。他の地域では考えられないような取り組みですよね!
そんな努力の成果もあり、リサイクル率は何と80%以上!『HOTEL WHY』では、このような活動の一部を体験することができるんですよ。
『HOTEL WHY』ってどんなホテル?
『HOTEL WHY』は、「上勝町ゼロ・ウェイストセンター(WHY)」という環境型複合施設に併設されたホテル。
実際に宿泊中に出たゴミを分別したり、石鹸を使う分だけセルフカットしたりと、“ゼロ・ウェイスト”を体験しながらステイを楽しめるんですよ!
ちなみに日本でどれほどのゴミが出ているか知っていますか?環境省の調査結果(平成30年度)によると、ゴミの総排出量は約4,272万トン。
この量は東京ドームの約115杯分で、1人1日あたりの排出量は918グラムの計算となります。ゴミ問題に詳しくない方でも、環境に良くないことが容易に想像できますよね。
こちらは、上空から見た「上勝町ゼロ・ウェイストセンター(WHY)」。「?」の形がとってもユニークですよね!
このデザインには、「なぜ買う?」「なぜ捨てる?」「なぜ作る?」「なぜ売る?」という、大量生産・大量消費に対する「WHY(なぜ)」の意味も込められているんです。
宿泊施設以外にも、資源ごみ分別場の「ごみステーション」、リユース品を提供する「くるくるショップ」なども設置されていますよ!
『HOTEL WHY』で体験できる“ゼロ・ウェイスト”の時間
こちらのかごは、『HOTEL WHY』で利用するゴミ箱。滞在中に出たゴミは、中にある6つのケースに分別するようになっています。
ゴミが出てから分別を考えるのはではなく、予めゴミを出しやすいようにゴミ箱をアレンジ。自分の生活に取り入れられそうなアイディアですね!
また、チェックイン時には、以下のようなゼロ・ウェイストアクションも行っていますよ。
- タブレットにサイン→紙資源を無駄に使わない
- ウェルカムドリンクをビンで提供→パッケージのゴミが出ない
- 石鹸のセルフカット→石鹸を使い捨てにしない・パッケージのゴミが出ない
何気ないことかもしれませんが、少し意識を変えるだけでゴミって減らせるんですよね。いかに自分が無駄なゴミを出しているのか痛感します。
このように、ゴミへの意識を改められるのが『HOTEL WHY』のポイント!いろんなことを吸収して、少しでもゴミを減らしてきたいですね。
客室にも拘りが満載!おしゃれな空間で質の高いステイを
『HOTEL WHY』の客室は、2階建のメゾネットタイプ。45㎡もあるので、快適に過ごすことができますよ!
客室タイプは、「マウンテンビュー」と「ロードビュー」の2種類を用意。
自然の景色をより楽しむなら、山が眺められるウッドデッキ付きの「マウンテンビュー」がおすすめですね!
こちらは2階から見る部屋の様子ですが、柱のデザインがとってもユニークですよね!
丸太のまま建材として使ったり、廃棄された建具・農具を再活用したりと、ゴミを出さないように工夫して建てられているんですよ。
室内には、お風呂やトイレなどの設備・バスタオルやシャンプーなどのアメニティーは備えていますが、“使い捨ての歯ブラシ”などゴミになる物は置いていません。(設備などの詳細は予約画面で確認できます。)
当たり前に使っていた物も、「これってゴミになるんだぁ」と気付かせてくれるのもポイント。何かアイテムを持ち込むときも、どうすればゴミにならないのか意識したいところですね!
料理もゼロ・ウェイスト!朝は栄養満点のベーグルサンド
『HOTEL WHY』の宿泊プランは、朝食付がスタンダードプラン。
こちらは、季節野菜・フィッシュカツ・チーズのベーグルサンドが楽しめる朝食セット。ヨーグルトやグラノーラ、スープなども付いていて朝の栄養補給にピッタリです!
ここまで記事を読んで頂いたあなたなら、あることに気付いているでしょう。そう、このメニューにはゴミが出る物が使われていないんです!
ビンや弁当箱に盛り付けているので、使い捨てになることはありません。これほどまでに徹底されていると、自然とゴミ問題への意識も高まりますよね♪
尚、ピザセットが頂ける夕食付プランもありますが、利用しない場合は「町内」または「持ち込み」での夕食となります。
夕食を持ち込む方の中には、タッパーにおかずを入れるなど、ゴミを出さないように工夫している方も多いですよ。
また、上勝町の凄いところは、どの飲食店もゴミを出さないように意識していること。テイクアウトにプラスチック容器を使わないなど、町全体がゴミへの意識が高いんです!
外食またはテイクアウトを考えている方は、上勝町の観光サイトからお店の情報を確認できますよ。日中のみの営業や予約制のお店も多いので、事前にチェックしておくのがおすすめです!
『HOTEL WHY』ではチェックアウト前にゴミの分別
ステイを満喫した最後には、先程紹介したゴミ箱(分別かご)を持って受付へ。
スタッフからゴミの分別を教わりながら、「ごみステーション」にて分別を行います。
どれだけゴミを出したのかも気になりますが、上勝町がどうやってゴミを分別しているのかにも注目ですね!
このスペースは、生ゴミを堆肥化させる「キエーロ」。ゴミを燃やすとCO2が増えますが、堆肥化させればCO2削減・肥料にもなるので一石二鳥です!
物の寿命を伸ばすリユースショップ「くるくるショップ」
『HOTEL WHY』がある「上勝町ゼロ・ウェイストセンター(WHY)」の中には、「くるくるショップ」というリユースショップも併設されています。
このショップには、町民の方が不要になった物を置いていて、気になる物があれば無料で頂くことができるんですよ!
“誰かが要らないと思っても、誰かにとっては必要なものかもしれない”、このように物を循環させることもゴミの削減に繋がります。
生まれた物と人間がどのように向き合っていくのか、ゴミ問題を抱える日本にとって非常に大切なテーマですね。
『HOTEL WHY』の宿泊料金はどれくらい?
朝食付プランを利用する場合、「マウンテンビュー」が16,500円〜、「ロードビュー」が13,200円〜となっています。(2名1室利用・2020年11月時点の宿泊料金)
尚、夕食付プランの場合は、「マウンテンビュー」が19,000円〜、「ロードビュー」が15,700円〜。
景色を楽しみたい方は「マウンテンビュー」を、料金を安く抑えたい方は「ロードビュー」を選択すると良いでしょう。
『HOTEL WHY』の基本情報とアクセス
最後に、『HOTEL WHY』の基本情報とアクセスについて紹介します。
- 住所:徳島県勝浦郡上勝町福原字下日浦7番地2
- 電話番号:080-2989-1533
- チェックイン/チェックアウト:15:00〜17:00/9:00〜10:30
- 公式サイト:WHY KAMIKATSU ZERO WASTE CENTER
車
車で移動する場合は、「徳島阿おどり空港」から約1時間5分(50.9km)、徳島県徳島市から約45分(37.3km)となります。
飛行機&バス
各方面から「徳島阿波おどり空港」に到着後、空港リムジンバスで「徳島駅」(600円/30分)へと向かいます。
「徳島駅」からは、徳島バス勝浦線・横瀬西行で「横瀬西」(840円/60分)へと移動し、上勝町営バスに乗車して「日比谷」(400円/30分)で下車します。
電車&バス
各方面から「徳島駅」に到着後、JRで「南小松島駅」(240円/20分)へと向かいます。
「南小松島駅」からは、徳島バス勝浦線・横瀬西行で「横瀬西」(840円/60分)へと移動し、上勝町営バスに乗車して「日比谷」(400円/30分)で下車します。
ゼロ・ウェイストを体験できる『HOTEL WHY』のまとめ
今回は、ゼロ・ウェイストをテーマに掲げる『HOTEL WHY』を紹介しました。ホテルステイを楽しみつつ、新しい知識を得られる素敵なホテルでしたね!
「ゴミ」という目を逸らしがちな問題を、楽しく学べるところが『HOTEL WHY』の最大の魅力!
「どのようにすればゴミが出ないのか?」と考えるようになれば、より快適な環境で生活することができます♪
また、ホテルの周りには豊かな自然が広がっているので、保養として利用するにもおすすめですよ!雄大な自然に癒やされながら、自分の生活スタイルを見直してみてはいかがでしょうか?